CBDとハーブの相性は抜群。
旅するハーバリスト植物療法家Alysa(アリサ)さんを迎えて、「CBD&Herbs」を2023年1月28日(土曜日)にVapeMania恵比寿店で開催しました。
オリジナルCBDハーブ作りのワークショップは、たくさんのお客様がいらっしゃって大盛況。
私も参加しましたが、ハーブだけでなくカンナビノイドについても学びばかりでした。
Alysaさんは2014年からCBDを使い始め、現在ではオリジナルのCBD製品も展開。
例えばこちらのCBDリキッド、マッチ箱サイズでカラー展開も超かわいい。
ご自身の商品もお持ちくださった今回のワークショップ、12時の開始から20時の終了までお客様が途切れることがありませんでした。
次回はAlysaさんの商品を紹介する時間や、休憩もしていただくようにします。反省。
エンドカンナビノイドシステムやそれぞれのカンナビノイドについても非常に詳しく書かれた冊子を使い、ハーブとカンナビノイドをどのように活かして使っていくのかの講義。
様々な香り成分は、テルペンをご存知の皆様にとっては幅広く役立つ事もお分かりのことと思います。
植物性テルペンはHEMPに400種類ほど含まれますが、全ての植物のテルペンは2万種類を超えるのです。
ハーブ植物はとてつもなく広く深い世界であることは疑いの余地がありませんが、その一端でも知ることが出来る大変貴重な機会であったワークショップ「CBD&ハーブ」。
早速レポートしていきます。
目次
CBDハーブティーに必要な予備知識を学ぶ
CBDとハーブの相性は間違いない、と日々研究し発信されているAlysaさん。
豊富なハーブのキャリアと、カンナビノイドの実体験からくる確固たる自信を持っての活動です。
ハーブとCBDを一緒に使って上手な活用をする方法は沢山ありますが、今回はCBDとハーブを混ぜ合わせたハーブティを作りました。
他にもバームやクリームのようなトピカルも良いでしょう。
ハーブの精油を使ってオイルを作るのもアリです。(飲めない精油もあるので注意が必要。)
Alysaさんのハーブキャリアはなんと17年。
その間、世界中を旅して自分の足でハーブを探し求めています。
CBDにたどり着いたのは、2014年。
カンナビノイドのキャリアも今年で10年と、私にとっても大先輩です。
Alysaさんはパートナーが癲癇(てんかん)の発作を1年に2,3度起こす中で、CBDに辿り着き使われて研究し続けています。
CBDが流行したのは、小児癲癇を患ったシャーロット・フィギーがCBDを使って回復したドキュメンタリーが放送されたからに他なりません。
ハーブとカンナビノイドは、どちらも自然療法の代表的存在です。
Alysaさんがハーブについて大変お詳しいのはもちろんのこと。
CBDだけではなく、パートナーと二人三脚で探求していたカンナビノイドについても正確な知識をお持ちです。

ハーブ専門店Felixinaを主宰。厳選したCBDも取り扱っています。
Felixinaは2つのラテン語
felix…幸福
ina…美しい
を組み合わせた造語です。
ハーブ専門店でのキャリアからスタートしたAlysaさんは、8年務めた会社でトップセールス。
独立したあとはインドに飛び、ヨガ・チャクラ・アーユルヴェーダを学びます。
ハワイでは、ロミロミ(ハワイの先住民が行っていた伝統医療のこと。ハーブとも関わりが深い)・ハワイアンハーブを学習。
その後も、世界中を旅しながらハーブを探索。
各地でハーブと医療、ハーブと生活の関わり合って、育まれた歴史を深く探求。
「この世界が“生命の循環”で成り立っていて、我々はその中で人生を全うしている。」
Alysaさんの悟りに近い揺るぎない考えです。
ハーブは、身体機能を活性化させる合理的な方法且つ、持続可能な未来づくりにも貢献出来ると断言。
「ハーブこそがストレス社会と言われる現代を癒す」
をテーマにして、Felixinaを軸にAlysaさんは活動を続けています。
ハーブとCBDを上手に活用する細かな方法を、今回の「CBD&ハーブ」ワークショップで優しく丁寧に教えてくださいました。
日本だけではなく、世界中でリトリートや各種イベントを行っているAlysaさん。
今回はその一環、CBDだけではなくCBGやCBNにCBCといったカンナビノイドとハーブを使ったワークショップです。
ECS(エンドカンナビノイドシステム / エンドカンナビノイド系)に働きかけるハーブについても、教えてくれました。
ハーブティー作りに必要なECSに働くハーブとは
こちらは今回ご用意いただいた、インドのアーユルヴェーダで比類なき植物と称されるホーリーバジル(別名トゥルシー)のカプーア種(カプーア・トゥルシー)です。
ECSに働くCB2受容体へ結合するテルペン、βカリオフィレン(ベータカリオフィレン)が含まれています。
それだけではなく、ホーリーバジルはHEMPと25種類同じテルペンが含有。
間違いなくECSへ働きかけてくれます。
今回ご用意いただいたのはAlysaさんが厳選し発見した、乾燥までの工程まで非常に手間の掛かった素晴らしい国産トゥルシーです。
ハーブを扱う方には、極端に寒いところ以外では生えてくるホーリーバジルは常に重宝されます。
Alysaさん曰く、「ハーブ17年の歴史の中で一番のホーリーバジル」とのこと。
世界中のハーブを見てきたAlysaさんが衝撃を受けた逸品をお持ちいただけて、感激でした。
産毛がついた状態(まるでトライコームのようでした)で香り成分が残る葉の油の感触は、他では見られない抜群のホーリーバジルだそうです。
さらにCBD同様バニロイド受容体に働きかける、クローブもご用意されていました。
クローブに含まれるバニリンという香り成分は読んで字の如く、バニラの香りの主成分
でもあります。
後述するバニロイド受容体(TRPV1受容体)に直接結合することで、痛みに対する麻酔の原料として歯医者でよく使われるハーブ。
バニロイド受容体の活性化は、ECSが深く関わっています。
ちなみに、クローブの香りは歯医者の匂いと表現されることも。
他にも、今回のイベントでは用意がなかったレモンバーム(別名メリッサ)と呼ばれるハーブもECSに働きかけます。
シトロネラールというテルペンに加えて、お馴染みリナロール。そしてやはり、βカリオフィレンが入ります。
いずれもECSを活性化します。
バーム(Balm)は香りを意味していて、レモンのような香りがするハーブ。
メリッサはギリシャ語melissaで、ミツバチの意。花にミツバチが沢山寄って来ることから、この別名がついています。
ヘンプの花も沢山ミツバチが寄ってきます。花の香りに吸い寄せられるようです。
調べ始めてみると、ここには挙げきれない沢山のハーブがECSを活性化してくれそうです。
また、カンナビノイドとハーブとを上手に組み合わせてアントラージュ効果が狙えることを教えていただきました。
カンナビノイドと相性の良いハーブを選ぶ
今回ご用意いただいたカンナビノイドには、CBDとCBGとCBN。そして、CBCまでご用意なさっていました。
そして最重要のご用意いただいたハーブは、前述したカプーア・トゥルシーとクローブに加えて全9種類。
- カプーア・トゥルシー
- オーヤトゥルシー
- クローブ
- カルダモン
- シナモン / カシア
- オレンジブロッサム
- ジンジャー
- ルイボス
- シャタバリ
ハーブにはそれぞれの香り成分や効能が違いますので、それに合わせてカンナビノイドをチョイスします。
あるいは、ご自身の目的にも合わせたり好みのカンナビノイドを選ぶのも良いでしょう。
当店で取り扱いのあるプロダクトにも、まだ登場してないCBCはレアカンナビノイドの一つです。
CBCは末梢神経系で主に発現するCB2受容体を活性化するために、医療の研究が進んでいるカンナビノイドです。
陶酔作用はありません。
TRPV1受容体(トリップブイワン / 別名バニロイド受容体・カプサイシン受容体)への結合をします。
TRPV1受容体は、痛みの伝達に深く関係。
CBCは、痛みの伝達について多くの研究論文が存在しています。
例えば抗炎症作用については、過剰な皮脂産生と皮脂腺の炎症を特徴とするにきびの強力な阻害剤であることが判明。
しかし、50年以上前に発見されたカンナビノイドなのに関わらず、研究は最近まで多くはありません。
2014年からカンナビノイドを追求しているAlysaさん、CBCをチョイスするとはさすがです。
CBDハーブティー作りの細かなポイント
カンナビノイドを4種類と、ハーブを9種類揃えてくださったAlysaさん。
CBDとハーブを組み合わせてハーブティを作る今回のワークショップでは、カンナビノイドとハーブのもつ香り成分についての基礎を知ることがスタートでした。
お持ちくださったハーブティを飲みながら、リラックスして講座を受けることが出来ます。
まずは、初めての方にも非常にわかりやすいエンドカンナビノイドシステムについてのご説明から。
次いで、4種類のカンナビノイドについての解説です。
AlysaさんのCBDとの出会いは、Alysaさんのパートナーひろきさんが後天性の癲癇(てんかん)を持っていたことからでした。
カンナビノイドが持つ性格を把握する
カンナビノイドのご説明の際には、それぞれの特性を実例とともにご紹介。
CBGでは女性の利用についてご教示くださいました。
更年期障害の代表的な症状の一つ「ホットフラッシュ」。
急に顔が熱くなったり、汗が止まらなかったりする症状です。
CBGをホットフラッシュが起きている方が、長くお使いになっているそうです。
CBNでは緑内障の方が利用していることについてお話なさいました。
エビデンスもある話ですが、手術をする予定が不要になったそうです。
そして何よりCBDの話は、現場に来ていた本人から話が聞けました。
癲癇(てんかん)治療のサポートでCBDを使い続けているひろきさんのことについて、様々なエピソードを惜しげもなく披露。
癲癇という病気は、運転が出来ないことや発作が突然起きることがあり社会の理解が低いそうです。
反面、「CBD業界の方は皆様癲癇を持っている方に優しい。」と言ったお話は、深く印象に残りました。
社会の多数派が理解しない側に居続けなければならない苦しみというものは、どういうものなのか。
考えても理解は到底出来ませんが、厳しく険しい道を歩み続けている人が社会には沢山いることを改めて自覚出来ました。
カンナビノイドの説明についで、ヘンプにはテルペンがあることについてのご説明です。
そこで、香りの重さについて教わりました。
ハーブティー作りに重要な香りの重さ
香りの重さには大きく分けて3種類。
トップノートは、オレンジのような香りがする軽い香り。
ミドルノートは、ラベンダーや薔薇。花に多いイメージです。
ベースノートは、木の香り・草木の根っこの芳香はここに入ります。
香りベースが多数含まれている香水などは、時間の経過によって香りが変わることを計算されて作られています。
その場合には、最後に残る香りのことをベースノートと言います。
ヘンプのように複雑にテルペンが絡み合っている場合、香りを嗅ぐ時にトップ→ミドル→ベースの順で鼻腔を通過。
ローズマリーなども同様で、香りはトップ・ミドル・ベースに跨ります。
その上で、テルペンそれぞれの効能をご教示いただきました。
テルペンは効能で選ぶ
ハーブとヘンプ双方に含まれるテルペンについてのお話を頂戴しました。
最初は、βミルセン(ベータミルセン)。
βミルセンはヘンプにおいても最重要なテルペンの一つですが、カンナビノイドを届ける際に「濃縮してくれる」といった表現をお使いになっていました。
なるほど、わかりやすい。
リモネンは読んで字の如く、レモンから語源が来ている柑橘系に含まれることが多いテルペンです。
昼には覚醒作用として、夜には神経の昂りを抑えることで知られています。
このリモネン、苦味のある柑橘系に多いのだそうです。
レモン・ゆず・グレープフルーツには多いものの、みかんやデコポン・ぽんかんには少ないと言います。
もう一つ、これまでに我々が注目しなかったテルペンも紹介しておきましょう。
ゲラニオール です。女性には必見かもしれません。
女性ホルモンの助けになる、薔薇の香りを支えるテルペン。
近年、SOD(スーパーオキシドジスムターゼ)酵素の活性化をさせていることがわかったようです。
SODには、体内で過剰となった活性酸素を取り除く働きがあります。
レモンバーベナ(レモンバームとは別の植物)に多く含まれていて、肌への寄与も大きいと考えられています。
美肌をキープしたい・目指したい方には、見逃せないテルペンでしょう。
他にもαピネン・オシメン・フムレン・リナロールなどについても丁寧にご説明をいただきました。
初めての方でも、一気にテルペンに詳しくなれる素晴らしい講座です。
テルペンとカンナビノイドの基礎を知れたら、いよいよハーブ選びをしていきます。
好きな香りは必要な香り
今回は9つのハーブを順に香り、自分自信が気に入った香りをセレクトしていきます。
基礎を説明してくれたAlysaさんですが、その方法は単純明快。
「順番に香っていって、好きな香りが自分自身に必要な香りです。」
とのこと。
ハーブを選ぶ順番に関しても、香りの重さを考慮して提供してくださったのだと考えられます。
私はこの中から、オオヤトゥルシー・カルダモン・シナモン カシア・ジンジャーをチョイス。
オオヤトゥルシーは、抗酸化や免疫力向上があるとされます。
カルダモンは、別名スパイスの女王。インドカレー屋さんにいくと、焼肉屋で渡されるミントガムと同じ要領で渡されることがあります。口に含むと清涼感が出るためです。消化促進に抗炎症作用があるとされます。
シナモン カシアは、冷えの解消や血流改善や薄毛にも良いとされます。シナモンにはセイロンシナモンとカシアの2種類があり、今回用意されていたのは後者です。(わかりやすいように、S&Bのシナモンもご用意いただいておりました。)
ジンジャーは、ご存知生姜です。
ハーブを知らずとも、生姜湯や生姜蜂蜜で体調を整える人は少なくありません。
消化機能の促進や血行促進など多岐に渡ります。
今回のジンジャーは摺ったりせずに、米粒大の大きさに固形状となっていました。
ジンジャーは細かくすればするほど、辛味成分が出てくることを教わりました。
シャタバリも捨てがたかったのですが、ご飯のお供になるような香りで他のハーブとぶつかると勝手に考えてチョイスしませんでした。
シャタバリはサンスクリット語で「100人の夫を持つ女性」とされます。更年期の女性や女性生殖器に良いとされ、男性では抗疲労・滋養強壮等に使われます。
Alysaさんご夫婦の友人には、シャタバリにより角度が30°上がり子供が出来たエピソードをお話されていました。
ここに、CBNのアイソレートをまぶして完成です。
あとは持ち帰ったハーブティーを飲むだけ。だったのですが、私のパートナーがお茶会を開くとのことで持って行ってしまいました。
非常に良いチョイスだったようで、3人で1杯ずつ飲まれて大満足だったとのこと。
特にジンジャーのスパイスが程よく効いていたのが、とても良かったようです。
二番煎じをして、再度飲むほどだったとのこと。
特に1人の女性は、終始楽しげに過ごすことが出来ていたようでした。
普段は落ち込みがちな性格で、マイナスな気持ちに時間が占められる雰囲気を持っている方だそうです。
ハーブとカンナビノイドが良い方向に働いてくれたのかと思います。
自分がチョイスしたハーブティで喜んでいただくことが、こんなに嬉しいとは。
幸福はいろいろなところに転がっていますが、ハーブを知ることもその一つだと理解しました。
講座の裏では、講座を終えた方々通常利用のお客様に向けてハーブを使ったジョイント作りも行われていました。
ハーブジョイントとしての活用方法
VapeManiaオリジナルのハーブの素材には、モリンガハーブ・マーシュマロウと言ったハーブティーにも使用されるハーブを使ってきました。
今回のワークショップでは、もう1人のゲストがハーブティー作りでも人気だったホーリーバジルを使ったハーブジョイントを作成してくれました。
前述の、最高品質なホーリーバジルです。
HEMPと25種類も同じテルペンが含まれるホーリーバジル。
カンナビノイドを混ぜた、ハーブジョイントに向いているに違いないとはAlysaさんのアイディア。
この日はゲストに、HighWideゆうきさんもご招待していました。
Alysaさんが、ゆうきさんへ最高品質のホーリーバジルを提供してハーブジョイント作成を現地で依頼。
ゆうきさんは、このホーリーバジルとCBDオイルプレスやCBNオイルプレスを混ぜて綺麗なジョイントにして巻いてくださいました。
この葉の香りと風味がダイレクトに感じられて、雑味や辛味がないことで喉への刺激が殆どありません。
実際に吸った方からは、香りの良さと、喉への負担がグッと減って大変好評でした。
ホーリーバジルがハーブで市販されている時には、花がついている時もあります。
カンナビノイドと合わせてジョイントハーブにする際には、リーフのみのものを選ぶのがおすすめです。
まとめ
ハーブとカンナビノイドは無限大の可能性を感じられました。
今回はカンナビノイドハーブティとジョイントハーブでしたが、もっと沢山の事が出来ることを確信。
この日は最後に、ハーブ療法をする上で知っておかなければならない基本的なことを教わりました。
我々人間には、細胞が60兆存在しているそうです。
1日で1兆個の細胞が生まれ変わっています。
皮膚の細胞は1ヶ月。
肝臓・筋肉の細胞は2ヶ月から3ヶ月。
赤血球は3ヶ月〜4ヶ月で、それぞれ入れ替わるのだそうです。
そして、すべての細胞は5-6年で入れ替わるといいます。
見えない細胞活性が24時間365日体内で起こっており、我々は生命活動をしているのです。
自分の体調を知ることだけではなく、体や心の仕組みを知ることも大事だということを学ぶことが出来ました。
Alysaさんは世界中で活動しており、国内では2023年2月1日から伊勢丹での出店。
ヨガとのコラボ出店やアロマイベントでのワークショップなど多岐に渡ります。
インスタグラムで告知なさっていますので、ご興味があれば是非ご参加ください。
Alysaさんは様々な場面で深く探求されたハーブを、どなたでもわかりやすくご教示してくださる達人です。
弊店でも次回開催も強く願っておりますので、今回のワークショップにご参加出来なかった方は是非次回をご検討下さい。
VapeMania恵比寿店では、その他にも様々な企画を開催していきます。
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