ペット用CBDアイキャチ

コラム

ペット用CBD、犬と猫への安全性とそのエビデンス

たくさんのCBD製品が百貨店や雑貨店に化粧品店など、様々なところで購入いただけるようになりました。

最近ではamazonでの販売も開始され、2,3年言われ続けてきたCBDの一般化がいよいよ近いのかなと感じています。

そんな中、今回はペット向けCBDの話。

飼い主の方にとっては、ペットという呼び名は使ってほしくない。家族として触れ合っている方も少なくないと思います。

今回は、自分の飼っている犬や猫にCBDを使っても良いのか?という不安がある方のための解説です。

歴史を振り返ると、カンナビノイド様の体内エンドカンナビノイドが発見されたのは犬様のおかげ。

つまり、人間がCBDを使って意味があるというエビデンスは犬様からのギフト。

結論から言えば、少なくとも犬へCBDを与えるのは選択肢の一つとして持っておいて問題ないということです。

猫にはどうなのでしょうか?

犬や猫に与える場合に、気をつけることとは?

詳しくみていきましょう。

ペット用CBDは安全?使い方は?

ワンちゃんとCBD

犬や猫・馬などに限れば、結論としてかなり安全性が高いと言えます。

人間に対するCBDの安全性は、2017年11月にWHOが有害作用や依存性・乱用性の可能性が非常に低いとして結論づけました。

また、WADA(世界アンチドーピング機構)でも、2018年1月1日から大麻成分カンナビノイドの中から唯一CBDをドーピング成分から除外。

この問題については、アスリートは他のカンナビノイドは解禁されていないことでフルスペクトラムCBDが使えないなどの弊害が出ています。

THC以外であっても、他のカンナビノイドに言及しないWADAは選手に不安を与えている部分は否めません。(ただし、WADAは上記リンクでTHCは禁止。という言及もしている。)

高い安全性に裏打ちされたCBDは、自然な流れで動物へのテストも増加してきました。

なぜならエンドカンナビノイド系は、昆虫以外全ての生物に確認されているからです。

また、それらが解明されるもっと前から歴史が示している部分もあります。

ペットへのCBDが使われていたのは、1960年台にCBDが同定されるもっとずっと前からでした。

その歴史からご紹介します。

ペット用CBDの利用、歴史的背景

ペット用の歴史は馬から

人類がHEMPやCannabisを使って治療をしていた記録は、少なくとも1600年以上前。

その治療効果が、CBDによるものと思われるものも少なくありません。

人に使って治療効果があるものは、よほど副作用が心配されない限り自ずと家畜やペットに使ってみるものです。

Medical Cannabisの使い方は現代と同じで様々でした。

古くから花穂や葉に種や茎と余すことなく使って、食用やオイルに塗り薬として使われていたことがわかっています。

動物に使われた歴史を紐解いてみると、1500年も前の書物にはっきりとした記録が残っています。

馬の治療にHEMPの種

HEMP SEED

6世紀馬の治療に大麻を使っていた記録が残っています。

東ローマ帝国 a.k.a ビザンチン(現ギリシャ)で書かれた馬の飼育の本「Berlin Hippiatrica」は、漫画風に馬のケア方法についてまとめられています。

Berrin

その中で、いくつかのメディカルカンナビス利用方法が書かれています。

葉っぱは鼻血の治療や傷口に使われ、種は寄生虫の治療薬に使われたことの記述。

イラスト入りのこちらの書物は、当然Cannabisの歴史のみならず歴史書として。そして、馬の研究資料として今なお重宝されています。

また、アメリカでは100年以上前に貴重な使い方の記録が残ります。

19世紀終わりから20世紀頃まではアメリカ軍にも騎兵隊がいました。

Cannabis Americanaという名のティンクチャーオイルは、現存している(世界9位の製薬会社)Eli Lilly and Companyと、ファイザー製薬の子会社として現存するParke, Davis & Co.との協力により作られて大きく喧伝されて人々に利用されていました。
Cannabis Americanaの広告

この”人のために使う医療用大麻オイル”を躊躇せず、オリーブオイルと混ぜて軍馬に与えていたとの記録があります。

カーター将軍(William Giles Harding Carter)は、彼の著書「Horses, Saddles and Bridles(馬、鞍と手綱)」の中で、Cannabis Americanaやインディカ品種を鎮痛薬や鎮痙薬として使うことを提唱。

疝痛せんつう(周期的に反復する発作的な内臓痛のこと)、急性消化不良、宿便、便秘に推奨されます。約0.9グラムから1.8グラム(1ドラム)程度の容量で胃や腸の分泌物を妨げることなく、痛みや過敏症を和らげます。」

と記しています。

そんな背景もあり、実は馬用のCBD製品は現代でもよく売れているそうです。

欧州へメディカルカンナビスを持ち込んだイギリス人医師、ウィリアム・ブローク・オショネシー(William Brooke O'Shaughnessy)。

インドに渡って1843年に書かれた論文では、犬に対してCannabisオイルをテスト。

インドでのテストであったことから、表現にはGanja / ガンジャが使われています。

この論文では破傷風やその他のけいれん性疾患の治療に有効であることを示していること。

さらにインドでは19世紀にはすでにハイになるためのCannabisを吸引する文化が当たり前のように流行していたことで、犬はどうなの?

と、試したところガッツリハイになった。との記録が残っています。

ヘンプドラッグショップ

出典

オショネシー先生は他にもコウノトリやハゲワシ、魚に人間の子供たちにまでテストをした記録が残っています。

イケイケなオショネシー先生ですが、初めて遺体を解剖した医師とのつながり。

警視副総監にあたる人物と懇意になったり、ヘンプ紳士アーティストとも呼ぶべきアミールによってインドのガンジャ文化を仔細に記録しています。

例えば、DarjeelingはインドスラングでCannabisを表現したことや、Cannabisオイルなどの様々な抽出方法までが克明に記録されています。

古の記録から、近代まで長きにわたってCannabisやその成分であるCBDが動物たちに役立っていたことは明らかになりました。

動物に対してのCannnabisオイルを利用した場合には、概ね肯定的な論文で終始したオショネシー先生。

では現代は引き続き研究がされているのでしょうか?CannabisオイルではなくCBDについては?

まずは猫について確認していきましょう。

CBDは猫に安全?世界初の猫でのテスト

猫用CBD

今や犬を抜いてペット界最強の人気者とも言われ始めた猫。

愛を持って接するひとの中には崇拝し、猫は神だという方もいらっしゃいます。

それを聞いてから、家の前にフ●をする野良猫にも怒れなくなってしまいました。

2021年12月、健康的な猫についてのCBDやTHCといったカンナビノイドを使ったテストが行われて、世界で初めて論文化されました。

こちらは、CBDやTHCどちらも安全との結論が出ています。

内容としては20匹の健康な成体猫に対し、経口投与されたCBDやTHC。

体重1kgあたり30mgのCBD、同40mgのTHCは安全であることが判明しています。

しかし猫の場合、それ以外に気をつけなければならないことが2つあります。

CBDの入ったVapeリキッドを使う場合と、特に柑橘系の精油が入っている場合には使うべきではないということです。

一部のCBDリキッドに使われているPG(プロピレングリコール)は人間での安全性はある程度認められていますが、キャットフードに使われることは禁止されています。

また、後者は猫に限ってUDP-グルクロン酸転移酵素を多く作れないことからリモネンやフェノールにピネンなどが分解出来ません。

これらは、フルスペクトラムCBDに含まれている場合があるので注意が必要です。

詳しくは下記をご参照ください。

愛猫家が知っておくべき VAPE(電子タバコ)を猫の前で使用してはいけない理由
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猫へのCBDの与え方

元気な子猫の写真

猫のCBDの与え方。

猫はオイルを直接与えたり、食事にスプレーするなどの与え方が推奨されます。

CBDの安全度がかなり高いことはわかっていますが、猫へのCBDの与え方についてはっきりとしたエビデンスはまだないことを理解いただいた上で参考値とご承知ください。

不安やストレス、怯えがちな行動が見られる場合や、筋緊張・軽度の痛みがあると思われるにはマイクロドージングからスタート。
猫に0.1mg/体重1kgあたり(以下、1kg)を1日1-2回

呼吸が荒かったり、中度の痛み等があると思われる場合について。
猫に0.5mg/kgを1日1-2回

それ以上厳しい症状がある場合などには、1日2回5mg/kgといった量から調整するのも良しとされる記事も見られます。

弊社の経験値からいずれにせよ、0.1mg/kgを1日2回、徐々に0.5mg/kgまで1日2回服用すると言った行程を踏むとよりいいはずです。

注意すべきことはなんでしょうか?

猫へCBDを与える時の注意点

あまりエビデンスも多くないので、順番を守っていただくことが重要です。

  1. マイクロドージングからスタート
  2. 記録をつける。CBDの量等や、睡眠時間の把握
  3. Cannabisを与えない
  4. 体調の変化がある場合の対処

ひとつ目には、マイクロドージング(少ない量)から始めること。

与えた後30分くらいは、変化の様子を見てください。

そして、(猫の)睡眠のスケジュールを把握するようにしてください。

包括的に、CBDをどのくらいの量・いつ与えているのかを記録しておくことが重要になってきます。

また、THCの安全性が示されていますがそれまでにCannabisは安全ではないよ。

というような書き方がされている部分が多いので、Cannabisが合法的な地域にお住まいの場合には気をつけてください。

またごくまれに吐き気や嘔吐をすることがありますが、減らしたり止めれば問題ありません。

さまざまな理由で猫の不安やストレスを軽減するのに役立つと考えられます。

手始めにCBDオイルは抗炎症および鎮痛(痛みを和らげる)特性を持っていることが知られており、猫は痛みを感じやすいとされます。

しかも、ご存知の通りそれを飼い主に見せない場合が多い。

CBDオイルは、脳内のセロトニン受容体を活性化。

そのため、猫の気分改善を期待して使われる方が少なくありません。

セロトニンは気分や不安を調整する上で重要な役割を果たす神経伝達物質であるため、セロトニンレベルを上げることが最重要。

CBDオイルは猫の不安を軽減し、猫のQOLを上げてくれるかも?

あなたの猫が分離不安、PTSD、または他のタイプの不安障害に苦しんでいる場合には試すべきだと思います。

猫用のCBDニーズと利用前の確認

体が弱っていたり、不安症だと感じられたら親心としてCBDを使いたくなる場合もあるでしょう。

どのような場合であっても、獣医師への相談は欠かしてはなりません。

というのは、使っている薬が効きすぎてしまうなどの副作用をもたらせる場合があるので気をつける必要があります。

人の場合でも同じですが、ステロイド、アレルギー薬、肝臓または腎臓の薬、非ステロイド性抗炎症薬、心臓薬、不安薬。

人の場合には判断材料として、グレープフルーツを食べないように言われている薬を飲んでいる時。

のと同意である、アデノシン受容体に働きかける薬を使うとき。

他にもSSRIの治療薬や、血圧の低下をするための薬を使っている時などが挙げられています。

  1. 悪性細胞系の難病
  2. FIP(猫伝染性腹膜炎)
  3. てんかん
  4. 不安症
  5. 健康維持

猫の飼い主は、処方薬とCBDを併用している方などの報告がよく見られます。

次に犬を見ていきましょう。

CBDは犬に安全?様々なテスト

笑顔なハッシュパピーの写真

現在、様々なカンナビノイドの研究が進んでいるのは犬様のおかげであることをご存知の方も多いことでしょう。

実は、犬の腸内よりエンドカンナビノイド2-AGが発見されました。

1995年の発見ですから、まだ25年余り。

ちなみに、発見したRaphael Mechoulam(ラファエル・メショラム)博士は未だ現役。

緩和ケアのために、カンナビノイドを日夜研究されています。

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2-AGは全く同じタイミングで、日本の杉浦隆之先生がラットの脳から発見していたことでも有名です。

多大な貢献をしてくれた犬様に対しては猫よりも多くのテストがされています。

健康なビーグル犬20匹(オスメス10匹ずつ)におけるカンナビノイド投与量の増加の安全性に関するランダム化比較試験(2020年)では、CBDオイルの用量をどんどん増やしても、さほど問題は起きませんでしたとの結論です。

CBDオイルの増量をしても軽度のAE(occurrence of adverse events (AEs)=副作用等を包括する有害事象のこと)しか出ませんでした。

具体的には、1用量あたり18.3-640.5mgのCBD(2-62mg/kg)を含むCBDオイルを、10段階で漸増ざんぞう(徐々に増やすこと)。

調査した用量では、CBD優勢オイル(THCが含まれるオイルでもテストしている。)がより安全でより許容されるという比較証拠が出ています。

とはいえ、実際使う場合にはこのテストも大量の犬で試したわけではないので少しずつ増やしていくのを意識しましょう。

犬へのCBDの与え方

犬に与えるCBDの量

体重別、一度に与える犬へのCBD量

犬の場合には、猫よりも早くCBD製品が登場した歴史があり種類が豊富です。

例えば、CBDチューイング。
ジョイント咥えているかのようなチューイングを加える犬の写真

噛むだけで癒しになる、といった商品がアメリカを中心に海外ではたくさんみられます。

通常日本ではデンタルチューイングが多くみられますが、商品の多くはCalming(癒し)やリラックスを推しているようです。

人気はCBDティンクチャーやCBDドッグフード。

ベーコン味やチキンフレーバー、フルスペクトラムタイプのナチュラルタイプのもの等があります。

CBD全世界流行の引き金を弾いたCharlotte's WEB*も、フルスペクトラムタイプの犬用ティンクチャーを販売。

驚いたことに、アメリカでは犬の睡眠をターゲットにしたCBNがガッツリ入っているティンクチャーもあるようです。

確信は持てないものの日本ではまだ見聞したことがありません。

さて、様々な商品がある犬用のCBD。

多くの販売者や獣医師のコラムを照らし合わせると、一番最初に試すべきはティンクチャーとの結論が出ています。

やはり、より正確な濃度を提供しやすいからであるからとの理由です。

容量については、アメリカのペット用CBD界では有名なRobert Silver博士が上記のような一覧を作成。

kgが中途半端なのは、アメリカでは基本的にポンド(kg≒0.45pounds)を使うためです。

Silver博士

出典

Robert Silver博士は界隈の権威で、動物とカンナビノイドの関係について数多く執筆してます。

動物用CBDを取り扱っている人では知らない人はいない論文、The Endocannabinoid System of Animalsではその見識の深さに驚かされます。

カンナビノイド受容体が確認された無脊椎動物の種類。

昆虫にはアラキドン酸が発生しないために、エンドカンナビノイド系がないと考えられることなど。

幅広い知識と獣医師としての確固たるキャリア。

そこから発信する安全性に対するレビューが、アメリカでのペット用CBDの広まりへ一翼を担っていると考えられます。

Charlotte's WEB...5歳の少女 Charlotte Figiは重度の癲癇患者、彼女を助けたのはStanley Brothers社。ハイCBDのカンナビスオイルが、彼女の発作を300回/週→1回/7日に減らした。ドキュメンタリーWEEDがCSSで放映されると全米の癲癇の子を持つ親が立ち上がり全米での医療大麻合法化ラッシュに大きな役割を果たした。やがて、CBDの名は世界中で知られるようになり、今日こんにちまでつながっている。
アメリカでは知らぬ人がいない児童書で2006年に映画化された奇跡の物語 Charlotte's WEB(シャーロットの物語)にかけたブランドを設立。全米7,000人の児童へ、無償でフルスペクトラムCBDオイルを配っている7人兄弟で運営するイケてる会社。

シャーロット・フィギー が生んだ CBD 文化

シャーロット・フィギーをご存知でしょうか? 今日のVMC VapeMania CBD Dispensary があるのは、彼女のおかげです。 私は会ったこともない彼女の存在を、一生忘れることはありません ...

犬用のCBDニーズと利用前の確認

犬用のCBDは、下記のようなニーズが高いそうです。

  1. 悪性細胞系の難病
  2. てんかん
  3. 分離不安
  4. 皮膚炎
  5. QOLの向上

犬用の場合も基本的に気をつけなければならないことは同じで、まず獣医師に相談してください。

アレルギー薬、肝臓や腎臓への薬。

他にも非ステロイド系抗炎症薬、心臓薬、抗不安薬やステロイドを使っている場合などは特に相談が必須です。

高容量のCBDを与えると、一時的に血圧を下げてしまうことやふらつきがみられる場合もあります。

13頭のビーグル犬を対象とした、THC1:20CBDランダム化比較試験においては高容量(2,5,10mgCBD:0.1,0.25,0.5mgTHC / 体重1kg)で知覚過敏と一時的な高次機能障害が6頭中5頭に出現。

5週にわたる試験で、副作用が認められる現象は1週目だけで耐性がついたようですが飼い主は気をつけるべき。

と締めくくられています。

犬と猫へのCBD、Cannabisは注意

結局、猫と犬とのCBDは効くの?効かないの?

そんな疑問に答えてくれているのがカンナビジオール (CBD) の犬および猫に及ぼす行動学的影響、と題された8頭の犬と4頭の猫に向けたテストです。

CBD製品を8週間使用。結果的に、4例の異常行動の発現量が75%以上減少し,6例が減少した(50%±25%)との評価が与えられました。

さて、ここまでCBDやフルスペクトラムCBDは安全性が高く試すのはアリだと思われたと感じます。

しかし「Cannabisの感じ方は、人間と犬や猫の場合には大きく違うということを理解しておくべき。使わない方がいい。」

とは先ほどのRobert Silver博士の金言です。

まとめ

CBDは猫や犬だけではなく、馬にも使われている歴史がわかりました。

そして、この数年はエビデンスが続々登場。信頼度の高いRCT(randomized controlled trial / ランダム化比較試験)も続々行われていることがわかりました。

経験値から感じるのは、犬を飼っている方も猫を飼っている方でも自身の食事よりも気を遣っている方ばかり。

概ね安全で大きな心配はしていませんが、猫にはテルペンを注意するべきであること。

また猫も犬もいきなりの高容量は控えて、Cannabisの煙は悪影響がある可能性を覚えておく必要があります。

参考Youtube GreenZoneJapan

\ペット用CBDも/

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