タイのコンベンション

コラム

CBD事業に日本の上場企業が参入?タイで複数の日本企業が事業スタート

2021年9月期までの決算発表で、前年比18.0%増の897億8,800万円を報告した三洋貿易

東証一部上場の会社です。

起源はなんと、あの三井物産。

参入したのは、その99.99%出資子会社であるSanyo Trading Asia company Thailand(以下STA)。

先日タイで行われたThe Global medical Cannabis & herbsにてのメインイベントが、World Medical Alliance(以下WMA)とSTAの業務提携発表でした。

とんでもない大物参入です。

STAは現在世界での車需要が高まり、主要製品であるゴムが絶好調。

そのような中、日本ではリスクとして避けられていると考えられていたCBDビジネスに名乗りを上げました。

WMAの自己紹介には、下記のようなことが書かれています。

「健康的な生活のより高い水準を強く信じて、専門家のチームが私たちのオンライン医療プラットフォームを開拓することを求めています。

革新的なデジタルイノベーションを通じて、患者、医療提供者、医療従事者をつなぐデジタルプラットフォーム。

私たちの認定医療CBD製品は、医療相談と高度な医療アルゴリズムシステムの下で専門家によってテストされ、あなたの正確なニーズに最も効果的な治療を保証します。」

ご覧の通り、医療大麻やCBDを中心にした事業者ではなさそうです。

設立は今年、大きなプロジェクトのひとつとして有識者が集まった会社なのかもしれません。

一体どういう提携をするのでしょうか?

今回はこちらのFacebookに上がった動画から、タイと日本企業の動きを紐解いていきます。

The Global Mecical Cannabis and Herbs Forum(Facebookに上がった動画)

CBD事業に日本の上場企業が参入、なぜ?

三洋貿易紹介画像

まず先にお伝えしておきたいのは、STAはきっと立派な会社であるということです。

企業理念なども先の動画(1:18:56頃から)で紹介されていましたが、挑戦の姿勢は働く方にとって幸せな環境だろうと推察出来ました。

そのSTA曰く、ルールが厳しい日本にも対応が出来るCBD事業を展開していくといった話になっておりました。

タイの友人に協力してもらって動画を全部見ましたが、心配な点も。

とはいえ、弊社とは比べ物にならない巨大上場企業なのではかりにかけられることでしょう。

STAの狙いは、CBD事業の先にある医療大麻だと思います。

理由は日本人ドクターとの提携です。

日本カンナビジオール協会 代表伊藤さんはドクターだった

ドクター伊藤

先日 日本カンナビジオール協会主催のCBD EXPO JAPAN2021に参加しました。

その時には自己紹介で仰っていなかったのですが、なんとドクターでした!

能あるタカは爪を隠すのですね。

この動画を見るまでは知りませんでしたし、周りの方も知りませんでした。

協会のホームページにも全く紹介されていなかったので、超意外!

伊藤先生は、今回ドクターとして頼られてこのプロジェクトに参加されるそうです。

タイのプロジェクトは政府も参加されるので、伊藤先生がドクターなら100人力ですね。

それにしても知らなかった。

CBD EXPO JAPAN2021に参加した方で私と話をした方の中に伊藤先生が医者なのか博士なのか何のドクターかはわかりませんが、それを言ってた人は本人含め1人もいなかったですから。

この記事を書いている途中で、また新たなニュースがタイから飛び込んできました。

現地法人東洋ビジネスサービス株式会社も参加

東洋ビジネスサービス梅木様

おそらくタイで事業展開する会社をコンサルしている会社、東洋ビジネスサービス株式会社。

そちらのグループ会社代表をお務めになっている梅木様です。

彼が登場したばかりのタイミングでは、伊藤先生が話をしていたことを現地タイ語にて伝えていました。

また、日本の現状を紹介。

2020年は4億円市場と案内。(実際のところこの10倍以上はあります。)

他にも、THCの規制が非常に厳しいこと。

世界5位の市場であることまでお伝えなさっていました。

梅木様はタイ語が相当流暢なようで、現地の人と同じレベルのようです。

この時には、STAと伊藤先生及びWMAの提携について発信。

なぜ東洋ビジネスサービスグループの代表が登壇しているのか、ちょっとわかりませんでした。

その答えは師走に持ち込まれました。

12月になり、東洋ビジネスサービス株式会社が日本向けにCBD原料を発売する合弁会社を設立したことについてホームページで発表しました。

その中にはSTAの関連する会社はないように思えたので、恐らく東洋ビジネスサービス株式会社が上記発表とは関係なくCBD事業に乗り出したのかもしれません。

だとすると、次から次に老舗(東洋ビジネスサービス株式会社様は1977年設立)や大手が続々参入してくる狼煙のろしに思えます。

日本の事情はある程度わかりますが、タイはどうなっているのでしょうか?

タイの事情

タイの政治家Tom

梅木様はタイの政府事情についても語ってくれました。

タイでは、現在カンナビノイド開発と呼ばれる政府部門がありTHCのみを検査しているようです。

こちらはCannabis & Herbsが開催された際のインタビュー動画で出てきた、政治家のTom Kruesoponさんです。(7:08頃)

TomはタイにCookies(アメリカのディスペンサリー、またそのブランド)を持ち込んだ人として有名らしく、このイベントに参加していることも教えてもらいました。

こちらはCookiesのロゴを前に撮っている写真。

明らかに日本とは違う状況です。

良いか悪いかは別としても、官民合わせて仕事が進んでいることがわかると思います。

まとめ、令和の黒船はタイから?

タイの黒船イメージ

この時代にタイが持っている武器は、国で認められたCBD製品や医療大麻スパンです。

大砲を積んだ船がくるわけではありません。

彼らがしきりに話をしていたのは、

「日本の法律がもうすぐ変わる。」

と言った点。

それについては確信があるように、少なくとも大手企業の三洋貿易99.999%出資子会社と老舗のコンサル会社がCBD事業に乗り出しました。

売り先のターゲットはいずれも日本。

市場動向と、政治側の思惑は海外にこそあるのかもしれません。

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