CBDとCBGの融合イメージ

成分について

CBDとCBGの組み合わせがもたらす可能性

2026年7月16日

近年、ヘルスケアやウェルネスの領域においてカンナビノイドの研究が急速に進んでいます。

CBD(カンナビジオール)単体の製品が市場の主流を占めておりますが、本来はいくつものマイナーカンナビノイドも含有するフルスペクトラム製品が望ましいです。

ですが、現在日本はガラパゴス化が止まらず、一般的に購入出来るメインのカンナビノイドはCBDとCBGのみになってしまいました。

ただし、世界ではCBDとCBGの研究の速度は加速するばかりで、CBDとCBGの組み合わせには大きな可能性が見えてきたのです。

単なる成分の足し算ではなく、体内での相互作用を見据えられる組み合わせとして、注目を集めています。

この記事では、カンナビノイドの基礎研究や文献から示唆されるアントラージュ効果(相乗効果)のメカニズムを紐解き、CBDとCBGを同時に摂取することの意義について客観的な視点から解説します。

CBD による働きかけを昇華させるアントラージュ効果とは?
CBD による働きかけを昇華させるアントラージュ効果とは?

フルスペクトラムの CBD 製品を追求しているときに出会った言葉がテルペンでした。 そしてテルペンを掘り下げていったときに新たにアントラージュ効果という言葉に出会ったのですが、この言葉を目にしたとき最 ...

そもそもアントラージュ効果とは何か

アントラージュ効果とは、複数の植物成分を同時に摂取することで、単一の成分を摂取したときよりも高い効果や異なる作用が引き出される現象を指します。

この概念は、カンナビノイド研究の第一人者であるRaphael Mechoulam博士らによって提唱されました。

大麻草をはじめ、植物には数百種類以上の化合物が含まれており、それらは自然界において複雑なバランスを保ちながら存在しています。

植物成分の相乗効果を示す概念

植物は、特定の成分だけを純粋に分離して摂取するよりも、植物が本来持っている構成に近い形で摂取する方が、人体との親和性が高いという考え方がアントラージュ効果の根底にあります。

特にヘンプ本来の成分バランスが推奨される理由は、単体で摂取した時と複合体で摂取した時の違いが明確に表れるのです。

カンナビノイド単体と複合体の違い

釣鐘状の効果

単一のカンナビノイドを用いた過去の研究では、摂取量と効果の関連性が釣鐘型になる現象が報告されています。

57名の健全な成人男性で、150mgのCBD / 300mgのCBD / 600mgのCBDを投与したそれぞれの群で、スピーチ時の不安を感じるかをテストした結果では、抗不安作用において釣鐘状の効果レベルを測定しました。

つまり、300mgの群で最も抗不安作用の効果が示されて、150mgと600mgにおいて抗不安作用があまり出なかった、あるいは全く出なかったとの結果が出た有名な実験です。

これは、ある一定の摂取量までは効果が高まるものの、それを超えると逆に効果が減弱してしまうというものです。

※このテストは"健全な成人男性"の抗不安作用に限ったもので、不安症を抱える方へのテストでは、600mgで不安や認知障害と苦痛において、最も効果が示されたことがあります。
また、CBDには抗てんかんや鎮痛作用など、いくつもの薬理効果がありますが、それぞれに釣鐘状の反応を示すものの、効果を示すピークの容量は症状によりバラバラです。

一方、複数の成分を組み合わせた場合、この釣鐘型のカーブが緩やかになり、より幅広い摂取量において安定した結果が得られやすくなることが分かっています。

CBDにCBGなどの他の成分を加えることは、この安定性を高めるためのアプローチとして非常に合理的です。

CBDとCBGの基礎知識と体内での働き

まずは、CBD(カンナビジオール)の特性を改めて確認しましょう。

CBD(カンナビジオール)の特性

CBD Chemical Formula

CBDは麻の主成分の一つであり、人間の体内に備わっているエンドカンナビノイドシステム(ECS)という身体調節機能に働きかけます。

ECSは、睡眠、食欲、感情の制御、免疫機能など、人間が本来持っている恒常性(ホメオスタシス)を維持するための重要な機能です。

興味深いことに、CBDはECSの主要な受容体であるCB1やCB2に直接結合するのではなく、間接的に作用を及ぼします。

また、セロトニン受容体(5-HT1A)やカプサイシン受容体(TRPV-1)などにも働きかけることが分かっており、これが日々の緊張からの解放や、痛みの緩和、深い休息をサポートする理由として考えられています。

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CBG(カンナビゲロール)の特性

CBG Chemical Formula

CBGは「カンナビノイドの母」とも呼ばれる成分です。

大麻草が成長する過程で、CBGの酸性型であるCBGAが酵素の働きによってCBDやTHCへと変換されていきます。(CBNはTHCに変換された後でしか変換されないので、CBDからは変換されません。)

そのため、成熟した植物からは抽出できる量が非常に少なく、希少なマイナーカンナビノイドとして扱われています。

CBDとは異なり、CBGはCB1およびCB2受容体に直接的に働きかける性質を持っています。

弊社でも使っているTRUE TERPENESや、世界トップの大麻企業CANOPY GROWTHも参画し、何より日本国内で初めて大麻由来の医薬品として治験が進められている「エピディオレックス(Epidiolex)」の初期研究に携わったイーサン・ルッソ博士からは、CBGが健康な成人参加者34名に対し、プラセボと比べ、不安の全体的な軽減とストレスの軽減に有意な効果、更に言語記憶も向上されたことが示唆されています。

Ethan Russo

Ethan Russo(イーサン・ルッソ博士)

また、経済学者の成田悠輔氏が助教授を務めることで有名なイェール大学からも、CBD・CBN・CBGの末梢神経の痛みに関する研究の論文が2025年に上がってきました。

これは、2022年から研究されていた「カンナビゲロールによるナトリウム伝導の阻害」(つまり、痛みの軽減・鎮痛作用の研究)の延長とも言えるものに見え、イェール大学が積極的にCBGについて研究していることがわかります。

2025年に発表された研究では、痛みの信号を伝える末梢神経に偏在するNav1.8(電位依存性ナトリウムチャネル1.8)に対し、CBGがCBNやCBDと比べて痛みのシグナルに対し、非常に強い阻害作用を示したことがわかりました。

CBGとは
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CBDとCBGのアントラージュ効果は?

カンナビノイドの大権威でもある、神経学者のイーサン・ルッソ博士の研究から植物シナジーを読み解いていくことにしましょう。

CBDとCBGの直接的な相互作用に関する大規模な臨床試験はまだ発展途上ですが、カンナビノイド同士の相乗効果を示す文献として最も有名なのが、イーサン・ルッソ博士が2011年に発表した「カンナビノイドとテルペンのアントラージュ効果」について書かれた論文です。

この文献では、主要なカンナビノイドとテルペン(香りの成分)がどのように相互作用し、お互いの長所を引き出し合うかが詳細にまとめられています。

ルッソ博士は、複数の植物化合物を組み合わせることで、それぞれの成分が持つ固有の受容体へのアプローチが補完し合うというメカニズムを提示しました。

受容体への異なるアプローチがもたらす相乗作用

ルッソ博士の提唱するメカニズムをCBDとCBGの組み合わせに当てはめると、非常に理にかなった相乗効果が浮かび上がってきます。

CBDは、体内のエンドカンナビノイド(アナンダミドなど)の分解を防ぐことでECSのトーンを底上げし、受容体の働きを間接的に調整するのです。

そこに、受容体に直接結合するCBGが加わる。これは、CBDが整えた土台の上でCBGが特定のスイッチを押すような働きだ、と言えるでしょう。

作用機序の異なる2つの成分が同時に体内に取り込まれることで、単一成分では到達し得ない多角的な身体へのアプローチが可能になります。

CBDとCBGの組み合わせが生み出す具体的なメリット

CBDとCBGの組み合わせでまず狙うのは、休息と集中のバランスの最適化です。

CBD単体のオイルを使用した場合、深いリラクゼーションが得られる一方で、日中には少し落ち着きすぎてしまうと感じる方もいます。

しかし、ここにCBGが加わることで、この課題に対する一つの答えが見えてくるのです。

CBDが過度な緊張やストレスによるノイズを和らげる役割を担い、対するCBGは意識をクリアに保ち、集中力をサポートする役割を果たします。

この2つが組み合わさることで、ただ休むだけでなく「落ち着いているのに頭は冴えている」という、日中のパフォーマンス維持に理想的な状態を作り出すことが期待できるでしょう。

身体的なコンディショニングへのアプローチ

さらにスポーツの後のケアや、日々の身体の違和感に対するアプローチにおいても、CBDとCBGの組み合わせは注目されています。

これまでの研究において、CBDとCBGはそれぞれ異なる経路で体内の炎症反応や痛みに関するメカニズムに働きかけることで、組み合わせて使うことにメリットのあることが示されています。

一つの経路だけでなく、複数の経路から同時にアプローチできることは、複合体ならではの強みです。

慢性的な疲れや身体の重さ、そして痛みを感じている現代人にとって、この多角的なサポートは大きなメリットとなります。

なぜ今、CBDとCBGのミックスなのか

日常生活における実用性の高さを求めると、CBDとCBGの組み合わせは的確な判断だと考えます。

私たちが日常生活の中で求めているのは、極端な変化ではなく、フラットで自然な状態を長く保つことです。

朝起きてから仕事に集中し、夜はしっかりと休む。この当たり前のサイクルを支える上で、鎮静と活性の両方のポテンシャルを秘めたCBDとCBGのミックスは、現代のライフスタイルに非常にマッチしています。

日中のカフェインの代わりとして、あるいは大事なプレゼンテーション前のルーティンとして、時間を問わずに取り入れやすいのが特徴です。

これまでCBGは、成熟したヘンプからわずか1%未満しか抽出できないため、非常に希少で手に入りにくい成分とされてきました。

大麻草が成長するにつれて他の成分に変換されてしまう性質があり、商業的な規模での安定供給が難しかったためです。

しかし近年の農業技術や抽出プロセスの標準化により、この状況は大きく変化しました。

現在ではCBGを効率よく高純度で取り出す技術が確立され、かつてのような「幻の成分」から、より身近で実用的な選択肢へと進化を遂げています。

技術の進歩によって高品質なCBGオイルが安定して手に入るようになった今こそ、この新しいアントラージュ効果を日常に取り入れる絶好の機会だと言えるでしょう。

まとめ

カンナビノイドは単体から複合体の時代を確立する。

CBD単体から始まったカンナビノイド製品の市場は、現在、より自然の植物の力に近い「複合体」を活用するフェーズへと移行しています。世界では。

日本は新たなルールにより、複合体での摂取は各個人や我々企業の工夫によってしか出来ません。我々市民に多くの負担を強いるルールが出来てしまい、見直しが必要です。

そこで、CBDとCBGの組み合わせを提案してみました。

過去の文献が示すアントラージュ効果の理論に基づけば、間接的な調整役であるCBDと、直接的な実行役であるCBGの組み合わせは、体内のエンドカンナビノイドシステムを多角的にサポートする非常に合理的な選択肢です。

もし過去にCBD単体の製品を試して、自分には合わなかった、あるいはもっと日中にも使いやすいものが欲しいと感じたことがあるのであれば、このCBDとCBGの相互作用を活かした利用方法は、新しい選択肢として試してみる価値があると言えます。

植物本来が持つ複雑なバランスの力を、日々のコンディショニングに役立ててみてはいかがでしょうか。

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