CBDはタバコ代わりになるのか?禁煙できた理由と失敗する原因

コラム

CBDはタバコ代わりになるのか?禁煙できた理由と失敗する原因

2022年9月10日

VapeManiaのスタートは、禁煙ニーズに答えたいと思ったからでした。

当初、私自身もタバコを吸っていては示しがつかないのでキッパリ止めることが出来ました。

ところが2年目に入ると気持ちが負けたのか、再度喫煙習慣が身につきます。

親族に「ニオイが嫌だ。」、と言われて再び禁煙に成功。

この頃、フルスペクトラムCBDリキッドを毎日吸っていました。

CBD 製品におけるフルスペクトラム(FULL SPECTRUM)とは?
CBD 製品におけるフルスペクトラム(FULL SPECTRUM)とは?

CBD 製品をチェックしていると、よく目にするのがフルスペクトラムという言葉。 FULL SPECTRUM CANABINOIDS とも表記されていたりして、CBD 製品を取り扱う者としては非常に気に ...

しばらくしてプライベートブランドVapeManiaの商品が出来上がり、仕事の内容も変化。

当然加齢もしているので、生活リズムに変化が出てきたある日。

ニコチンにはドパミンを発生させることを知ってしまい、タバコをリズムよく吸引すれば集中力が持続するのではないか?(浅薄)

そうして、どこでも簡単に購入が出来るタバコを再開してしまいました。

しかし、後程タバコのリスクを再確認。また、パートナーにはニオイが嫌であることを伝えられ三度みたび禁煙を決意。

CBDは毎日摂取していますが、今日までタバコを吸わずに来れています。胸張っていうような禁煙キャリアではありませんね。。。

CBDに禁煙効果はあるのか?さらに追求してみました。

CBDがタバコ代わりになって節煙できる?

cbdとエンドカンナビノイドシステム

様々な効果が立証されているCBD。

その立証する理由は、問題となる症状の緩和に期待されているということがあります。

その中に、依存症の緩和への期待があります。

例えば、CUD(cannabis use disorder)*と呼ばれる世界で2,000万人近い人が示している症状に対して行ったCBDのテストがあります。

CUDはCannabisの利用者が世界中で爆増しているのを受け、それに比例して増えている精神疾患と位置付けられます。

2013年に初めて示されたこともあり、薬物療法が確立されていません。

CUDのためのCBD、初期第二相プラセボ対照二重盲検ベイズ用量設定試験においては、1日CBD200mgとプラセボでは効果が見られませんでした。

しかし、CBD400mg/1日とCBD800mg/1日を与えた場合にはプラセボよりもはるかにCannabis依存の脱却が見られました。

最終的に34人のテストを行い、32人が最後までテストを完了させたことによりCBDの安全性も同時に示されました。

また、ヘロイン依存についても同じようにプラセボとCBD400mg/1日とCBD800mg/1日の3パターンをランダムに与えた試験が行われています。

コチラも同様に顕著な薬物の手がかりの提示によって誘発される渇望と不安の両方を大幅に減らしたとして、オピオイド使用障害の治療オプションとしてカンナビノイドを検討するべきと締めくくられています。

では喫煙依存はどうなのでしょうか?

結論から言えば、禁煙したい意思があれば補助効果があると考えられる臨床結果が出ています。

2013年の臨床試験では、タバコ喫煙利用が40%低下。

そして同様に2018年には、CBDを使ってニコチンの関心度を下げることが示されています。

臨床試験を追求していきましょう。

*CUDとは...Cannabisを使用しているユーザーがCannabisの渇望やCannabisの耐性など11の項目のうちに2つ以上に当てはまる場合にCannabis依存と認定される精神疾患のこと。
これは、2013年にアメリカ精神医学会(American Psychiatric Association / APA)から発行されたDSM-5(The Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders第5版、2022年に改訂版発行)に初めて記載。
APAの発行するDSMは国際的に認められる精神疾患の診断基準についてなどが記載され、日本でも採用されている。

前段、タバコ依存はニコチンに依るもの

ニコチン

タバコの喫煙者は全世界で11億人。(Cannabisは2億人)

先頃、アメリカではタバコの喫煙者をCannabisの喫煙者が上回ったというニュースがありました。

日本では何年後になるか、想像も出来ません。

しかしながら今や、タバコの害を心配している割合は世界と日本で比べても大きな差はない筈です。

ニコチンの離脱症状には
イライラ / 不安感 / 落ち着きがなくなる / 神経質になる / 頭痛 / 憂鬱 / 眠気 / 胃のムカつき
と言ったものなどがあります。

依存の主な要因はこの離脱症状によるものとされ、その症状を緩和するにはタバコを吸うしかないのです。

タバコの喫煙は、発がん性物質の原因とされるリストの中にアスベストなどと同等に種別されています。

CBDを喫煙者に与えたテスト1,節煙効果

インへーラー

2013年に英国はUCL(University College London)のCelia Morgan先生がCBDは喫煙者のタバコ消費を減らすとした論文を執筆。

以前も取り上げました。

CBDで禁煙?
CBDで禁煙の効果を調査した結果。タバコの代わりになるCBDの選び方も紹介

当店にお越しいただくお客様には「タバコの代わりにCBDで禁煙したい」という方も多くいらっしゃいます。 CBDと喫煙の関係性を調査した研究機関では「CBDを吸入した人は喫煙量が約40%も減少した」という ...

この論文で出された結果のテーマは

  • CBDで喫煙本数に変化はあるのか?
  • CBDによってタバコへの渇望度への変化はあるのか?

ちなみに、UCLは世界的に見ても超優秀な人が集まるノーベル賞を30人も出している大学です。日本では東大や京大、阪大などと連携。夏目漱石も学びました。

そしてCelia Morgan先生は精神薬理学の教授で、薬物依存や中毒についての研究が専門です。

先生が参加した論文の中には、10万人近いサイケデリクスや薬物の利用者に対しての調査報告などがあります。

コチラの調査は24名の喫煙者を集めて、ランダムに選んだ12名にはCBDの入ったインへーラー(写真参照、吸入器のこと / pMDI...pressurised Metered Dose Inhaler)を(CBD群)。残りの12名には偽薬プラセボの入ったインへーラーを与えました(プラセボ群)。

プラセボとは、有効成分の入っていない臨床試験に使用するための偽薬のことです。

シャーロット・フィギーのドキュメンタリーがCNNで放映され、CBDが癲癇に非常に良いと習知されたのが2013年。

シャーロット・フィギー が生んだ CBD 文化

シャーロット・フィギーをご存知でしょうか? 今日のVMC VapeMania CBD Dispensary があるのは、彼女のおかげです。 私は会ったこともない彼女の存在を、一生忘れることはありません ...

同時期すでに、イギリスのCelia Morgan先生らは「エンドカンナビノイド系へに働きかけるCBDは、多分喫煙減らすはず。という仮説を立ててたということが驚きです。

治験参加の基準は、1日10本以上の喫煙習慣がある男女。結果、それぞれ12名ずつが参加しました。

この集められた治験者達のデータはこちら

  • CBD群平均:年齢28.00歳の男女 / 喫煙歴14.25年 / 1日のタバコ18.20本
  • プラセボ群平均:年齢28.08歳の男女 / 喫煙歴11.33年 / 1日のタバコ16.54本

「喫煙をしたくなった」ら、CBD群はCBDの入ったインへーラーを使い、プラセボ群はプラセボの入ったインへーラーを使います。

1週間それぞれのインヘーラーを使ってもらい、CBDを含んだインへーラーを使った前者の喫煙率が40%低下。後者に喫煙の本数に変化はありませんでした。

ところが、どちらの群でもタバコへの渇望度合いは同じ程度の数値で下がりました。

これは、タバコを吸引したいと思ったときにインへーラーを使った事で治療をされていると感じるプラセボ効果があったためにプラセボも渇望度の低下という点では効果を発揮したと考えられます。

つまり、CBDにはタバコへの渇望度合いに変化はもたらすことは出来ないが喫煙本数を減らす効果があった。との結論になりました。

ちなみにその後の経過も観察され、CBDを使って節煙した方々も喫煙習慣は元通り。残念。

さて、そうなってくると今度は新たな疑問が生まれます。

吸いたい気持ちは変わらないのに、どうしてCBDは喫煙本数を減らすことが出来たのか?

5年後同じ大学で、それを追求した形になった二重盲検試験が行われました。

CBDを喫煙者に与えたテスト2-1,注意バイアスの解消

視線の偏りを見る

こちらのテストは心理学を用いた、ビジュアルプローブタスクという方法が使われました。

人は選択的注意(個人にとって重要な情報のみを選択し、それに注意を向ける)という認知機能があります。

例えば私の場合だと、都会でそこらじゅうに情報が溢れている中であっても「CBD」の看板はすぐに見つけられるといった具合です。

このテストではCBD800mgとプラセボを経口摂取します。
CBDカプセルとプラセボカプセルのイメージ

タバコを吸引しているタバコ刺激画像(以下、タバコ画像とします)とそれに似通った関係のない画像(中性画像)を使って選択的注意を評価。

似通った画像には、口紅を塗った画像(注意画像)等が使われたようです。

タバコを吸った直後と一服した12時間(禁煙した)後に、CBD800mgを摂取する群とプラセボを摂取する群に分かれて2つの画像を同時に見せてその関心度を測りました。

この画像によって、依存度の尺度を測定。

  • 潜在的に脳内の機能がある特定の対象(タバコ画像)へ、反射的に注意を向けているか
  • 無意識的に薬物(この場合にはニコチン)、また薬物に関連したものへ注意を向けるか

これを、注意バイアス(attentional bias)の測定と言います。

注意バイアスは薬物(ニコチンやヘロイン、アルコールなどのこと)に関して言えば、”無意識的に”薬物や薬物に関連するものに注意を向ける現象のことを言います。

この場合には、その注意を向けている視線を測定。

タバコ画像と中性画像を同時に見せて、タバコ画像に注意が向いてしまう場合には注意バイアスが強くかかってることになります。

ビジュアルプローブタスク

出典

その注意バイアスの度合いを、満腹時(タバコを吸った直後)と空腹時(タバコを吸わずに12時間が経過した後)のCBD群とプラセボ群で比べているのです。

実は2002年に同様のビジュアルプローブタスクで、ニコチン依存による注意バイアスをテストした記録とした臨床試験が行われています。

その試験にCBD群を加えて、注意バイアスを測ったテストと言えます。

今回の臨床試験での対象者は喫煙を辞める気がない18-50歳までの平均年齢約28歳、喫煙数の平均が1日13.5本 、喫煙年数平均が9.55年の30名(女性14名)。

結果は以下のようになりました。
注意バイアス

出典

表にしてみました。

タバコ画像への視線の偏りと応答時間、注意バイアスが大きいとプラスになります。

0.2秒
(短時間暴露)
0.5秒
(長時間暴露)
満腹時
(吸いたて)
マイナスマイナス
CBD群
(禁欲時)
マイナス
(満腹時と変化なし)
プラス
プラセボ群
(禁欲時)
大きくプラスプラス

要約すると、短時間暴露(禁煙12時間後に0.2秒画像を見せた場合)においてCBD群に比べてプラセボ群ではタバコ画像への注意バイアスが大きくなりました。

タバコ画像と口紅の画像を同時に0.2秒見せた時に、プラセボ群ではタバコ画像の方へ無意識的に向いてしまうということです。

つまり、CBD群では潜在(無意識)的な注意バイアスを低下させることが分かり意識的な注意バイアスでは、大きな違いがみられませんでした。

CBDを喫煙者に与えたテスト2-2,快感度渇望度評価

快感度と不快感度

出典

さらに、このテストでは快感度の評価について違いが見られました。

主観的なものですが、同じようにタバコ画像と中性画像を満腹時と禁欲時にCBD群とプラセボ群で見せた後の快感度をアンケート調査しました。

少し分かりづらいですが、タバコの画像と中性画像を見せられて不快に感じるほうがグラフが低くなります。

禁欲時にCBDはプラセボに比べて、タバコ画像による刺激を受けにくくなる。という判定です。

離脱症状と渇望度のアンケート結果

出典

そしてもう一つ。

被験者の主観的なタバコの渇望度や離脱症状でプラセボとCBDで差は見られませんでした。(上記)

前述に紹介したテストと同様の結果と言えます。

ちなみに、タバコはマルボロゴールドが使われたようです。
マルボロゴールド

CBDを喫煙者に与えた臨床試験、まとめ

CBDとプラセボ

テストによる結論。

CBDは禁煙を希望していると、タバコの本数を減らすことが出来る可能性がある。

ところが、タバコを止める気がない人でテストをした結果。
ニコチンへの渇望度はCBDでは改善されず、また離脱症状の改善にも繋がりませんでした。

しかし2つのテストによって潜在意識下では、CBDによってタバコへの関心が低下。ニコチン依存において、無意識化に反応することを避けることが証明されたと言えます。

ヘロイン依存においても同様の結果が出ていることから、薬物依存の潜在意識での関心を低下させる可能性が大きいことが分かります。

とはいえ、まだまだ多くのテストが必要です。

それは、薬物の注意バイアスを高める要因は多岐に渡るから。

依存症は、幅広い要因のあることがわかりました。

さて、では私やお客様の一部で禁煙しているのはどう言った理由だと仮定出来るのでしょうか。

CBDで禁煙ができる可能性のある人とは?

禁煙レビュー1

禁煙レビュー02

いずれも、VapeMania代表商品のサブスク和み Nagomi CBDワックスのレビューです。

そして、VapeManiaを運営してから3度目の禁煙である理由。

実は、今回調査した臨床試験の結果を体現しているような気がしています。

今回はとても大きな学びになりました。

まず、第一に。

タバコ(ニコチン)への依存は報酬系のドパミンを放出して快感・快楽をもたらすものの、時間と共にドパミンの欠乏が発生。
ドパミンによる快感・快楽の回復は、ニコチンの切望とセットになっている。

程度の知識で、タバコの依存を理解した気になっていましたが全然間違っていたことの気づき。

というのも依存には様々な要因があり、神経伝達物質ドパミンとその働きはひとつの要因でしかないということです。

ただ私の場合、常に禁煙の意思はあったこと。周りの不快感による禁煙の強い意向、自身の心情もそれに沿ってタバコへの快感度が特に下がっていたことがいい方向に働いたのでしょう。

そして第二に。

薬物への強い依存は、意識的及び無意識的な部分においてトータルのスコアが高い時であること。

今回記さなかった遺伝によるものなどは、無意識的であるといえます。

私の場合元々のスコアが低く、そこにCBDのサポートが役立ったのかもしれません。

ところが、不規則な生活をしているときにはドパミン量などが乱れることによって喫煙習慣がときどき戻ってきてしまう。

辞められた時のポイントを抑えていた私にとって、今回の学びで以降のニコチン依存を避けられる自信が沸きました。

そして上記二つのレビューを見て、難しい専門用語も多かった今回の記事をまとめたいと思います。

まとめ

まず、CBDだけで禁煙出来ると言ったような期待は難しいでしょう。

ただし、

  • 強い禁煙の決意を持つ方
  • 近くにいる方の辞めてほしいニーズがある方
  • タバコを吸っちゃうけど、匂いが嫌いな方

以上のような方は、試す価値があると感じます。

加えて、客観的に自分がどういった依存をしているのかを把握することは大きなポイントです。

意識化や無意識化、渇望状態や嗜好度によって対策をプラスαしていけばきっと禁煙生活への道が見えてきます。

様々なスコアが高い場合には、CBDのサポートでは心許ないかもしれません。

また、今当店で人気のCBNについては禁煙でのテストは見当たりませんでした。残念。

しかし、そのテストをやってないとは考えにくいです。

CBNに限らず、CBGや他のカンナビノイドについても研究の結果が出てくることを期待します。

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