CBD はムーブメントが起きてから、数年。
2019年からはカンナビノイドの研究が加速し、様々な臨床試験や動物実験、合成カンナビノイドが作成されるなどして、多くの謎が解剖され始めています。
2020年はCBDに関わる論文が年間で800本上がり、コロナ禍にあって製薬会社や産業の盛り上がりが非常に顕著に出てきました。
北米を中心に強い盛り上がりを見せ、この日本でも実に多くの業者が誕生。
ところが、2021年に年明け早々大麻使用罪についての議論が始まりました。そこにはCBD 規制の声もあげていて、その理屈はエビデンスに基づいていません。
目次
CBD 規制対象になるか?
あまり知らない人がCBD を否定する気持ちはわからなくありませんが、今回は薬科大学で教鞭を取る方がCBD 規制対象の声を挙げたのです。
「大麻等の薬物対策のあり方検討会」の座長は警察庁のプロパガンダに協力していますが、とんでもない知識不足。
あろうことか、2020年末メディア(産経新聞)の取材において、大麻にも含有されている成分を使ったオイルや電子タバコが、ネット通販などで多く流通しているものについて(要はCBDですね)、次のように述べています。
「(違法な大麻の)使用につながりかねず、乱用を助長する可能性がある。規制を検討した方がいい。」
これは非常に問題です。特に調べもしないでHEMPやCANNABISに対する強いスティグマを持って、断罪しています。
HEMPやCANNABISの情報は今や無限に日々発信されています。全てを追うのはもう不可能でしょう。
とはいえ、その中で信頼性の高い論文ですら全く読まず、民意や人権を無視し厳罰化を目指すという、深い問題があります。
先に挙げたように論文はとてつもない量が存在します。
例えばWHOが2018年に発表したクリティカルレビュー(論文などを書評した結果、今回は100を超える)でも
CBD is generally well tolerated with a good safety profile.(CBDは一般的に忍容性が高く、安全性が良好)
としており、CBDに乱用性が無いことを明記。
当然、アメリカで処方薬として認められているTHCをほとんど含まないCBD製剤の
それはつまり、薬局で売っているご存知パブロン等の風邪薬より安全だという証明です。
こういう人間が世の中を90年以上混乱に陥れた前例がアメリカのハリー・アンスリンガーです。
彼による虚偽の情報と差別のコンビネーションで、Cannabisは今日まで約1世紀、世界中で麻薬としての取り扱いを受けています。
この検討会が開かられるに当たっては、民意の声が必要になりますが、全然お声が上がりません。
CBDが市場からなくなれば、再販されるまでは時間がかかります。オーストラリアでは2016年にCBDが販売されなくなってから、今もって販売出来ていません。
民意を示したいと感じた方はこちらからご署名下さい。募金を求められますが無視して構いません。住所も番地は求められません。
反面、新規参入業者は毎日の様に増えています。
個人の小さい店から、メーカー、実態のない謎の団体まで幅広い展開を見せております。
今現在解明されているCBD のトレンドを見ていきましょう。
CBD 2021年に価格が下落の理由
2021年になり、CBDfx CBD グミがリニューアルされました。
元々ハイクオリティのCBDfx CBD グミ
白砂糖を使わず、ビーガン仕様のCBDfx CBDグミはQOLを意識する女性を中心に、在留外国人の方にも高い人気を得ています。
また、CBDfxの世界中で展開をするブランド力も拍車をかけていて、2020年末時点でCBDfx CBDグミは世界で2,000万個を販売。
1月に入荷したCBDfx CBDグミは即完売。
大変な人気です。
リニューアルされたその内容は、
CBD5mg → CBD25mgにし、価格据え置きという驚きの内容でした。
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新しくなったCBDfx CBD グミ。CBD25mgで大人気
2020年最大のヒットプロジェクト、CBD グミ。 毎日毎日、私が出社して手伝わなければ配送が間に合わない日が幾日もあるくらいの多様さでございました。 当店でもCBD グミを摂取するスタッフは少なく無 ...
そして先日、またもや驚きの価格改定がなされました。
なんと、OrganiCBD オイルが3,600円の値下げという大幅な価格改定。
いずれのブランドも誰にでも受け入れられるシックなデザインであること、そしてアメリカのブランドであるということです。
アメリカ CBD下落の波がきた
実は以前にも価格については言及したことがございます。
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CBD はなぜ高いのか
CBD 製品が日本中色々な場所で売られるようになってきました。 実店舗での取り扱いも300を超えるようですので、各都道府県どこにでも売られているのでは無いでしょうか。 私たちがアジアで初めてCBDディ ...
2020年10月に価格が下がることについて言及していましたが、年明けに早くもCBDfxがこのように価格を変動、2月を迎えて早々にOrganiCBD オイルが37%もの値下げをして価格改定を行いました。
非常にシンプルな話ですが、アメリカが国として取った長年の政策は、大麻が麻薬であるという扱いでした。
それがこの7年、THC濃度を高める事に全振り、陶酔作用が強いCannabisを作ることに集中されていたアメリカの地で新たな展開が生まれてきました。
ご存知、CBD ムーブメントです。
医療大麻の解禁が隔週で次から次に行われている最中、小児
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シャーロット・フィギー が生んだ CBD 文化
シャーロット・フィギーをご存知でしょうか? 今日のVMC VapeMania CBD Dispensary があるのは、彼女のおかげです。 私は会ったこともない彼女の存在を、一生忘れることはありません ...
当時も今も、合衆国憲法ではCannabisが規制物質のスケジュールⅠに設定されており、これは医療用途が無い麻薬。という取り扱いです。
そのような状態から、アメリカ中で
ところが、CBDは産業用大麻からも抽出が可能な為、欧州で進化したHEMPとCANNABISの区分けの考え方が踏襲されて、2018年12月の農業法改正(Farm Bill)において、THC0.3%未満のカンナビスサティバL品種はHEMPとして、規制物質法の管轄ではなく、農業法にて管理されるようになり、悪魔のレタスから作物になりました。
それによってどのような変化があったのでしょうか。
- アメリカ。a.k.a オピオイドクライシス。2017年には鎮痛薬のオピオイドの依存症により130人/1日 というペースで死亡者を出していて、1999年から2016年までは63万人もの死亡者を出した。FDAが認可をだした処方薬だったことから、非常に多くの人がこの鎮痛薬を日本でいうロキソニンのように使っていたが、臨床試験や医師の証言に嘘があり、強い依存性が後に判明。裁判によって製薬会社各社への多大な支払いが次々命じられている。
アイオワ州の場合
大量にとうもろこしが作られるアイオワ州は、コーンベルト地帯、あるいは世界の食糧の首都と呼ばれます。
民主主義、自由の国アメリカでも基本的には遵法精神の高い人が当然に多かったようで、実質2019年から転作農家が増えました。
徐々に変化されていった意識の中で、明確な線引が出来たこと。
この時点で2020年のCBD経済が2兆円市場になると予測されていたことからも、未来あるHEMP農家へ変貌する事を決めた人が非常に多かったのです。
例えばアイオワ州では 680エーカー(東京ドーム210個分)の広さが2020年だけで大麻農家になったといいます。
全米で2020年時点では、465,787エーカー(東京ドーム145,000個分)とされます。
広大な土地!と思いそうなものですが、北海道の土地で十分栽培可能な面積(北海道の面積は約20,620,944エーカー)なので、日本でのHEMP産業を活性化させるのは北海道で十分に可能です。
非常に強力な経済政策になり、循環型のエネルギーになり、住みたい都道府県ナンバー1である北海道から日本を元気に出来ます。
政治もビジネスも語れる人は政治家にちょっと進言してほしいところ。
具体的な数字を示せて実績もある人が進言することが出来たら、あっという間に変革が起きます。
見えないヘンプファームのリスク
アイオワ州に話を戻しましょう。
衝撃的な写真がございます。
こちらは、THCのコントロールが効かず、燃やすことになったヘンプです。
THCの濃度が0.3%を超えると一体のHEMP畑は全て根こそぎとって、燃やさなければなりません。
THC濃度の0.3%キープは、アウトドアでは特に非常に難しくなります。
カンナビノイドは少しのストレスで増えてしまう事があり、アウトドアでは広大な土地で膨大な量のヘンプ栽培をするのですが、ひと度THC濃度が超過するとその全域或いは、一帯を燃やし尽くさなければなりません。
また、大麻の花は人間以外にも、蜂や動物も大好きなのですが、色んな虫が寄ってきちゃってそれを取り除くのも大変なのだそうです。
更に、農家はインドアアウトドア一気に増えて価格が下落した上、買い取ってくれる業者を先に見つけておくなどのことをしておかないと、余ってしまうというレベルまでになっているとのことです。
こちら参照記事(2020年)には、この1年間で価格が20-80%下落した。とされています。
プライスは世界中のCBD市場に影響を与えるでしょう。
CBD 規制か?成長か?2021年の動き
2020年から既に、CBD 産業には特殊なマネーで始めるスタートアップの企業と、特異な考え方を持つ人々が沢山入ってきました。
特に2020年3月には厚労省が輸入に関してのガイドラインを発表、特に現状の法律に照らし合わせたものでCBD 規制といったものではありませんでした。
合成CBDはガイドラインによれば、非常に輸入が簡単ではあります。
しかし、業界全体で見るとそれだけを取り扱う人にはやはり1mmの情熱も感じません。
HEMPそのものに関心など微塵もなく、消費者の財布を緩めるために粉骨砕身し、合成CBDなる将来への哲学がない商品に全振り。
なんと顔出しで自社の合成CBDをPRし、天然カンナビノイドを輸入する業者をこき下ろすという信じられない姿勢の化け物も出てきています。
また北米でも起きていることのようですが、いわゆる天下りの規制団体が出てきてもおかしくありません。
他にも投資家マネーが集まり、やたらと「初」を使いマーケットを支配したい人たちが増加して、この勢いは収まることを知りません。
何しろ未だに私達のアイディアも「初もの」ばかりで、取捨選択し、商品を開発しています。
加えて業界に1mmも関わってなかった方々が急激に集合し、団体を作り上げる姿も見られます。
とは言え、こういう動きは発展途上の業界ではどこでもよく見られること。
現在は業界全体の成長への影響は少ないことから、正面に受け止める必要性は低いのですが、大体ただただ邪魔なだけ。
市場が拡大することにより大事なこととは何でしょうか?
CBD 業界に必要なことは?
求められるのはより広範囲への拡販、必要な方へ安価に届く事、そして安全性です。
これらは全て、HEMP市場及びHEMPそのもの、カンナビノイドへの知識を深めることが不可欠です。
エンドユーザーへの間違った発信がなされないように自浄作用を付ける必要があります。
私達も特段化学や医療に強いわけではありません。
ただ、スタッフ同士でCBDがCB1受容体へは、ブロックが正しいのか、ネガティブ・アロステリック・モジュレーターなのでそうではないのかを1日かけて議論し、医師に確認する程度の姿勢は持っています。
CBDはCB1受容体に対しアンタゴニストだとか、インバースアゴニストとしての役割があるなど諸説ありますが、現在はネガティブ・アロステリック・モジュレーターとして、インバースアゴニストとして伝えられることが多くなっています。
反面、医師の間にもCBDの効能を広める方々が目に見えて増えました。
日本人医師や研究についての論文も増加。
どこの国や地域でも最後の最後まで、絶対悪にしていたCannabisに対する取締の姿勢を崩しませんが、そちら側からも徐々に容認論が出て、国際的な流れとして一気にルール変更に向かっています。
ここ日本では民意を全てすっ飛ばして、取締側が勝手に大麻使用罪についての検討会を有識者を集めた、という体でクローズドの環境にて開始。
圧倒的有識者である、日本ヘンプ協会の代表理事 菊地治己先生が声明を発表しました。
大麻使用罪が設立されるとどうなる?
結論から言えば、大麻使用罪については発想が浅薄としか言いようがない。CBD 規制はもってのほかですが、先述の通り世界に前例があります。
そこへ鋭くロジカルに声明を発表したのが、日本ヘンプ協会の代表理事 菊地治己先生です。
菊地先生は北海道大学院にて、作物の品種改良について研究、農業試験場の元場長であり、 北海道のお米の品種改良に数十年かけて成功。
現在当地で超有名ブランド米「きらら397」「ななつぼし」「ゆめぴりか」は先生がいらっしゃらなけれれば出来ていなかったほどで、偉大な貢献をしたことは疑いようがありません。
今回の声明文は全てに読み応えと意味がありますが、長くなってしまうとその意味を把握することなく終わってしまう事を危惧しています。
そこで私なりにまとめてみました。
- まず開いた検討会がなされておらず、国民が蔑ろにされていること。民主的な議論を希望。
当然のことですね。 - 大麻のTHC含有量についての適正な規制、部位規制の廃止をするべきであるとの進言。
コレは菊地先生が仰っているので、無視できないでしょう。大麻栽培免許をまず大麻取締法でTHC0.3%未満で定義し、都知事免許に対する干渉を控えるべき。
解説
大麻栽培の免許は都道府県知事免許なのですが、実際には殆ど免許を与えないという状況が真実。
大麻栽培免許は超ブラックボックスで、多数の行政機関が邪魔をするため弁護士がいちいち動かなければならない等の状態で、実質的に機能していません。
ルールが機能不全、再度栽培者の免許制度を見直すべきとの声明です。 - 法規制は農水省の管轄にして、積極的に栽培が出来る様にルールを敷くべき。
菊地先生が主導すれば、栽培についてから製品化まで良い研究が出来るのは、ゆめぴりかが証明しています。
- 医療用大麻の法整備については歓迎で、且つ急ぐべきである。人道的配慮、科学的知見、国際的動向、国民の議論と理解を深めるべき。
以上が今回の声明です。
日本農業、そして食の根幹とも言える米に対して、最も広い土壌を持つ北海道で大いなる結果を世界にもたらしてきた菊地先生の声明は非の打ち所がなし。
お米は9割以上の方が主食にしているのではないでしょうか。
その食に対し数十年かけて研究、日本中世界中の食卓に並べられた北海道のお米を美味しくした功績のある人が、今産業用大麻の栽培を奨励し、声を上げていることはとても意義があることです。
是非、菊地先生を有識者会議の一人に呼んでほしいと思います。
旭川の為政者や北海道の為政者は全面バックアップしていただきたく存じます。
私は当初、大麻が多くの方へ治療に役立つ筈で、一方的に大麻のイメージを大きく損なうことだけにフォーカスしていました。
しかし菊地先生はこれまで長い時間北海道のHEMPを農業の一環として取り入れようと官民あげて取り組むよう進言、日本全体の産業損失の問題としています。
今このタイミングで大麻使用罪を設立するのは愚の骨頂、絶対に辞めさせなければなりません。
法律は民意に取って成り立つのが民主主義です。
もし、設立されることになると、それを希望している筆頭がCBDについての取締についても言及しているため、市場からCBDが消えてしまうことも考えられます。
医療大麻解禁が先だった豪州では、CBDのショップを全店クローズさせ、今も一般的には買えない状態です。
これはある意味では最悪の結果を生み、ある意味では最良の結果をもたらしました。
当時、医療大麻を処方出来る知識のある医師は欠けており、また医療大麻の年間費用が300万円以上必要だったため、非合法ながらCannabisの取引が可能なニンビン村は大変なバブルが起きたといいます。
つまり、高い上、誰も医療大麻の知識がなかったので、詳しい人が多いニンビンで安い大麻を買う人が後を絶たなかったのです。
豪州ではメディアや医療機関がCannabisのメリットを急激に謳い出したのは言うまでもありません。
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医療大麻 日本から簡単アクセス合法化地域 厳選5ヶ所のご紹介
あなたがもし耐えられない痛みがあって、いろいろ試してもダメな場合諦めますか? 今、難病を抱えていて医療大麻に辿り着いたとしたら、日本で使えたらいいなと思いませんか? いきなり海外に行くのは難しいもので ...
第一回の会議内容と参加者の一部が公表
人道的な配慮と医学的見地についてまったく寄り添っていないと指摘されていましたが、会議内容を拝見すると正にそこがすっぽり抜けています。
つまり、この罪を作らなければならない理由だけに言及していて、ダルク勤務の方々などが大麻利用者と最も接することが多い人種だと思いますが、大麻の取締に意味があるのか?と言及しています。
CBD 規制については言及がなかったのですが、CBDのキーワードは7度ほど俎上に上がっています。
大麻に関するWHO勧告に関しての反対票の理由は、怒りがくすぶります。
医療効果があるものに対するその勧告
「大麻から製造された医薬品に医療用の有用性が認められたことに基づき、条約上の 大麻の規制のカテゴリーを変更する」
に対して反対票を入れる理由がこちら。
理由としましては、「大麻の規制が緩和されたとの誤解を招き、大麻の乱用を助⻑するおそれがあるため」ということでして、内容自体というよりは、誤解を招くのではないかという懸念をもって反対投票をさせていただきました。
恥ずかしいからか、議事録に名前が出ておりません。
下手すれば数千万人に関わる治療法について、一人の人間として投票出来ないのか、と可愛そうになりました。
当然ですが、厚労省は確実に大麻の医療用途があることを知っており、日本中の誰よりも深い理解をしています。
ポジティブな未来と2021年のトレンド
ただ、大麻使用罪がまだどうなるかわからないこと。
これはひとりひとりが声を上げ行動するかどうかにかかっています。
また使用罪が出来た所でCBDが仮に何の規制にもかからない場合。
今かなり多くの人に広がっているCBDは、上記の通り価格は下がり、且つ情報を仕入れる人は医療業界や薬剤師の方などが業界にどんどんと入ってくることも考えられます。
このように正しい情報を発信している方は、私も積極的にメルマガでご紹介します。
お客様がデメリット部分やリスクも含めて、CBD の量を調整がしやすくなるように今年もしっかりと発信してまいります。
さてそのような中、今年も昨年に引き続き資産家以外は大いなる苦労を強いられる時代になりました。
現在新規参入してきている業者さんは、CBD コスメがトレンドにもなっていますが、今コロナとインソムニア(不眠症)をあわせた造語 コロナソムニアという言葉が出てきました。
ブロードスペクトラム CBD オイルやフルスペクトラム CBDのオイル、あるいはCBD グミ + CBNを中心としたエディブルがまた隆盛してきそうだと感じます。
また、フルスペクトラム CBD ワックスを買い直す人も増えてきていて、こちらも睡眠のケアに使う人が非常に多い商品。
睡眠の安定を中心に、心身共にケアしていける製品の人気が高まってくることになりそうです。