沢山あるテルペンの中で、特にフルスペクトラムに含まれているテルペンの効能を羅列してみました。
テルペンだけで摂るよりも、カンナビノイドと摂るほうが良いと思われますが、逆の効能などが有る場合も考えられるので参考にしてください。
目次
テルペンについてザックリ解説
このブログはCBD製品を販売しているお店VapeManiaがお届けしています。
製品に含まれるCBDが摂れる植物、HEMPにはCBDやCBG、CBNなどのカンナビノイド以外にも、身体に優しい成分をたくさん持っているのです。
その一つがテルペンです。ご紹介するテルペンには種類があり、今回は大きく2つに分類したモノテルペンとセスキテルペンなどの表現が出てきます。
合わせて読みたい、テルペンとはどういうもの?
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CBD 製品に含まれるテルペンとは?
フルスペクトラムの CBD 製品を追求していくと、必ずといって良いほど出てくるテルペンという言葉。 yugeテルペンって、、何?? 僕がテルペンという言葉に初めて出会ったのがフルスペクトラム CBDの ...
テルペン(terpene)はイソプレン※1を構成単位とする炭素水素※2となり、植物や昆虫、菌類などによって作り出される生体物質※3となります。
※1)二重結合を2つ持つ炭化水素
※2)炭素原子と水素原子だけでできた化合物
※3)生物の体内に存在する化学物質
テルペンはHEMPだけではなく様々な植物に含まれる香り成分のことで、アロマにも使われていて、実は私達の身体にも存在します。
今回は、特に人気の高い品種に多く含まれるミルセン・カリオフィレン・リモネンの黄金のトライアングルを構成するテルペンの効能や、その裏付けを簡単に紹介。
他に13種類、合計16種類のHEMPに含まれる重要なテルペンをご案内していきます。
VapeManiaのYouTubeチャンネルで公開した動画で「テルペノイドを活かすんだ~♪」と、D.Oに言われた通りテルペノイドを活かしましょう。
モノテルペン
まずは、モノテルペンからご案内。
モノテルペンとは、2つのイソプレン(構造式CH2=C(CH3)CH=CH2の、二重結合を2つ持つ炭化水素のこと)単位からなり、C10H16の分子式を持つテルペンの総称です。
ミルセン
モノテルペン
CBNとの相性が非常にいいことが、様々な研究結果やレビューでも判明してきているミルセン。
有名品種一部を調べたところ、テルペンの65%を占めていたことがわかりました。
O.G.KUSHやBLUE DREAM、NORTHERN LIGHTS等の品種には最も多く含まれているテルペンです。
- ミルセン / Myrcene
- 鎮痛作用
- 鎮静作用
- 抗炎症作用
- 抗変異原性作用
リモネン
モノテルペン
ラテン語でレモンを意味する「limon]が語源になっており、また他のテルペンにも登場する「-ene」(Caryophyllene,Pinene etc)という表現は、二重結合を含んだ化合物に付けられる名前。2つが合わさりリモネン(Limonen)と名付けられました。
動物実験の結果を記したこちらの論文、「エッセンシャルオイル化学成分であるシトラール、ミルセン、リモネンの中枢作用 Lippia alba (Mill.) n.e. Brown 」では、テルペンの一種であるミルセン・リモネンとシトラール等の精油成分の機能を検討したテスト。
リモネンは安眠作用ならびに抗不安作用および鎮静作用が見られたことが記されており、リラックス作用ならびに抗うつ作用を持つと考えられています。
Wedding CakeやTahoe OGという品種等には最も多く含まれているストレインです。
- リモネン / Limonene
- 抗炎症作用
- リラックス作用
- 鎮静作用
- 抗うつ作用
- 抗不安作用
- 抗真菌性作用
- 抗増殖性作用
- 抗胃食道逆流作用
- 免疫刺激作用
リナロール
モノテルペン
コチラも人気品種にはよく含まれるテルペンで、フレッシュな芳香は、アロマや香水によく使われます。
また、
- リナロール / Linalool
- 鎮痛作用
- 鎮静作用
- 抗炎症作用
- 皮膚保護作用
- 抗うつ作用
α-ピネン
モノテルペン
みょうがなどにも含まれるα-ピネンは、活性酸素の除去をする働きがあり、胃腸への優しい働きや、香りそのものは眠気を除去してくれると言われています。
α-ピネンは自然界に最も多く存在するモノテルペンです。
- α-ピネン / pinene
- 気管支拡張作用
- 鎮痛作用
- 抗菌作用
- 抗炎症作用
- 抗増殖作用
- 酸化防止作用
β-ピネン
モノテルペン
ローズマリーやバラにも含有されているβ-ピネンは、抗菌作用が特に優れているテルペンとして知られ、中国で実験された論文「β-ピネン第4級アンモニウム塩の設計、合成、抗菌、抗真菌...」では、黄色ブドウ球菌等に対し最高の抗菌作用を示したと書かれています。
ピネンの語源はPine(松)から来ています。松ぼっくりとパイナップルは形がそっくりです。
- β-ピネン / β-Pinene
- 鎮痛作用
- 抗菌作用
- 抗炎症作用
- 抗増殖作用
- 酸化防止作用
- 抗うつ作用
ユーカリプトール
モノテルペン
名の通り、ユーカリの木から摂れるテルペンです。ミント系の香りと称されます。
化粧品や薬品にも使われ、アルツハイマーや喘息に対する研究が進み、更には虫除けにも重宝される様々な用途で使われるテルペンです。
気管支喘息におけるユーカリプトールの抗炎症活性:二重盲検プラセボ対照試験においては、プラセボ郡が7%喘息の症状が減ったのと比べ、ユーカリプトールを使った治験者は36%で症状が改善しています。
- ユーカリプトール / Eucalyptol
- 皮膚保護作用
- 鎮痛作用
- 抗菌作用
デルタ-3-カレン
モノテルペン
ヒノキのような香りがするデルタ-3-カレンは、骨粗鬆症をはじめ、線維筋痛症やアルツハイマーに対しての研究が進んでいます。
骨の代謝についてテストされた研究、低濃度のデルタ-3-カレンは、マウスの骨芽細胞MC3T3-E1サブクローン4細胞の分化を刺激においては、骨の健康に有益な効果をもたらす可能があることを示唆。
CBDに対するニーズで最も高い睡眠についての気になる研究、松の木からのフィトンチッド(微生物の活動を抑制する作用をもつ化学物質のこと)である3-カレンは、GABA、ベンゾジアゼピン受容体を標的とした、睡眠を促進する効果においては、ベンゾジアゼピン(BZD)受容体に対し結合することが示されており、睡眠増強効果について書かれています。
- デルタ-3-カレン / Delta-3-Carene
- 骨形成促進作用
- 抗炎症作用
- 記憶保持作用
- 睡眠増強作用
カンフェン(樟脳)
モノテルペン
血中のコレステロールとトリグリセリドのレベルを低くして、血管疾患のリスクを軽減させることでも知られており、また、湿疹・乾癬等皮膚病用の薬に使われています。
ミルセンに近い香りとも表現されることがあります。
- カンフェン / Camphene
- 抗酸化作用(特にビタミンCと組み合わせ)
- 皮膚保護作用
- 抗菌作用
- 抗炎症作用
ボルネオール
モノテルペン
ウエストナイルウイルス熱という、脳炎を引き起こすアフリカで1990年代に流行りかけた感染症にも使われているテルペン。
- ボルネオール / Borneol
- 防虫作用
- リラックス作用
- 神経保護作用
- 抗ウィルス作用
テルピネオール
モノテルペン
桧に含まれる香りで強いリラックス作用があると言われ、ミルセンと同様カウチロック作用を生むと言われており、品種ではJACK HERERやO.G KUSHなどに含まれます。
加えて記憶増強作用についての臨床試験でもポジティブな結果が確認されており、さらに抗生物質としての研究も盛んに行われています。
- テルピネオール / Terpineol
- 抗酸化作用
- リラックス作用
- 記憶増強作用
ゲラニオール
モノテルペン
タバコにも含まれることで知られるテルペン、桃やプラムを連想させる香りで、肝保護、心臓保護、神経保護効果が確認されています。
バスボムやボディローションによく使われるテルペンです。
- ゲラニオール / Geraniol
- 神経保護作用
- 抗酸化作用
- 抗腫瘍作用
- 抗菌活性作用
次に、セスキテルペンをご案内します。
セスキテルペン
セスキテルペンとは、3個のイソプレン(二重結合を2つもった炭化水素、共役ジエンの一種)単位からなるファルネシル二リン酸(FPP,炭素数15の直鎖イソプレノイド)を共通の前駆体として生合成されるイソプレノイド(=テルペノイド)のことです。
イソプレノイド経路から生成する化合物群には他に、ステロイドやカルテロイド等があります。
カリオフィレン
セスキテルペン
当店で、無料相談をしてくださっている福田一典先生もイチオシなのがこのカリオフィレン。
我々は2018年には「大麻草に含まれる「β(ベータ)カリオフィレン」の特徴と香りが及ぼす効能」という記事をアップしています。
カリオフィレンはCB2受容体に結合性(CB2選択的アゴニスト)がありCBDとの組み合わせで必須のテルペンと仰っています。
GELATOやGIRL SCOUT COOKIES、RUNTZ、PINEAPPLE EXPRESS、MASTER KUSH等の品種には最も多く含まれているテルペンです。
- カリオフィレン / Caryophyllene
- 鎮痛作用
- 抗菌作用
- 抗うつ作用
- 抗炎症作用
- 抗増殖作用
- 酸化防止作用
- 抗不安作用
- 神経保護作用
合わせて読みたい、福田一典先生インタビュー
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銀座東京クリニック 院長 福田一典先生 に聞く CBDの正しい使い方
当店では1年以上に渡って、銀座東京クリニックの院長で、医療大麻の真実の著者 福田一典先生へ無料相談が出来るサービスをしております。 1.お問い合わせの際は下記の件をメールでいただきますと [病名] [ ...
ネロリドール
セスキテルペン
ネロリドールはホルモンに似た作用があり、更年期障害や呼吸器系の疾患において深い研究がされており、また皮膚にはシワ、抗炎症作用による肌荒れに対するケア商品によく使われています。
- ネロリドール / Nerolidol
- 消炎作用
- 鎮静作用
- 抗真菌作用
- 抗リーシュマニア症作用
- 抗マラリア 作用
α-ビサボロール a.k.a レボメノール
セスキテルペン
化粧品業界でよく使用されるテルペンで、カモミールなどにもよく含まれています。
- α-ビサボロール / Bisabolol
- 収れん作用
- 抗刺激作用
- 抗酸化作用
- 鎮痛作用
フムレン
セスキテルペン
フムレンは別名α-カリオフィレンと呼ばれるテルペンで、近年抗菌作用についてや、アポトーシスの働きについて前向きな研究結果が出ております。
韓国での研究論文、バクテロイデスフラジリス(バクテリア、偏性嫌気性グラム陰性
カンナビスの品種ではGirl Scout CookiesやSkywalker O.G、Sour Diesel、White Widowなどに含まれています。
- Humulene / フムレン
- 抗増殖性作用
- 食欲抑制作用
- 鎮痛作用
- 抗菌作用
- 抗炎症作用
バレンセン
セスキテルペン
柑橘系、バレンシアオレンジなどから比較的安価に摂取出来るテルペンで、皮膚保護の観点から日焼け止めや虫よけにも使われています。名前の由来もこのバレンシアオレンジから。
ちなみに髪の毛まで食べる下等生物中の下等生物という形容詞が付けられた虫Gも、バレンセンは忌避するテルペンです。
- バレンセン / Valencene
- 抗アレルギー作用
- 抗炎症作用
- 皮膚保護作用
まとめ
テルペンはカンナビノイドと使うことにより、アントラージュ効果が期待できます。
アントラージュ効果とは?
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CBD による働きかけを昇華させるアントラージュ効果とは?
フルスペクトラムの CBD 製品を追求しているときに出会った言葉がテルペンでした。 そしてテルペンを掘り下げていったときに新たにアントラージュ効果という言葉に出会ったのですが、この言葉を目にしたとき最 ...
また、それぞれのテルペンとカンナビノイドの研究はこれから更に増加、各々の相性も判明してくるでしょう。
最後に、主な効能別にまとめてみました。
ミルセン、カリオフィレン、リナロール、α-ピネン、β-ピネン、ビサボロール、ユーカリプトール、フルメン
鎮静作用を持つテルペン
ミルセン、リモネン、リナロール、ネロリドール
抗炎症作用を持つテルペン
ミルセン、ピネン、リナロール、ビサボロール、ボルネオール、テルピネオール、ネロリドール、バレンセン、カンフェン、デルタ-3-カレン
抗不安作用を持つテルペン
リモネン、カリオフィレン
抗菌作用を持つテルペン
カリオフィレン、α-ピネン、β-ピネン、ユーカリプトール、カンフェン
皮膚保護作用を持つテルペン
リナロール、ユーカリプトール、バレンセン、カンフェン
抗うつ作用を持つテルペン
リモネン、カリオフィレン、リナロール、βピネン
リラックス作用を持つテルペン
リモネン、ボルネオール、テルピネオール
テルペンを含むCBDリキッドや、CBDワックスも多数取り扱っています。
テルペンの効果効能を保証する記事ではございません。