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成分について

エンドカンナビノイドシステム ( Endocannabinoid System / ECS )とは? 

2019年12月24日

CBDを理解した方が、CBDと上手に付き合うことが出来ます。

CBDの理解で重要なこと。

それは、CBDが体内に働く機序を司るEndoCannabinoid System / ECSエンドカンナビノイドシステム(内因性カンナビノイド系)について知ることです。

エンドカンナビノイド系は、私達の体にとってなくてはならない機能。

コンピューターでいうところの、スーパーサーバーの役割を果たすとも言われています。

具体的にはどのような役割を果たしているのか?

いつ、その存在が明らかになったのか?

  • 専門用語としての「エンドカンナビノイドシステム」...Endocannabinoid Systemの読み方は、エンドカンナビノイドシステムで間違いありません。ただし、医薬系の専門用語として使う場合。Systemは本来”系”と訳され、内因性カンナビノイド系エンドカンナビノイド系と訳語します。

なぜ、エンドカンナビノイドシステムを理解する必要があるのか?

内因性カンナビノイド系簡易説明

そもそも人体がCBDを必要とする理由とはなんなのか。

その鍵となるのが、体内で生成されるエンドカンナビノイド(内因性カンナビノイド) と、そのエンドカンナビノイドを活性化させるECS になります。

the endocannabinoid / the endocannabinoid system

日本語訳にするとそれぞれ、

内因性カンナビノイド / 内因性カンナビノイド系

となります。

人間の体内にあるカンナビノイド

エンドカンナビノイド Endocannabinoidや、

エンドカンナビノイド系 / Endocannabinoid System

という名前が、どうしてCBDやTHCなど化合物の総称カンナビノイド cannabinoidの名前に近いのでしょうか?

まず、エンドはendoという綴り。

終わりを意味する"end"ではないことに注意が必要です。

"内部の/体内の" といった意味合いをもつ接頭語endoで、ギリシャ語が由来。

次にHEMPの学名、Cannabis Sativa L(カンナビスサティバエル)もやはりギリシャ語のkannab-が由来とされています。

19世紀末から20世紀初頭にかけて、世界中でHEMPの栽培は盛んに行われていました。

1899年に、イギリスの科学者T.B.WOOD博士らがCBN(カンナビノール)単離に初めて成功しました。

この頃から、Cannabisに含まれる化合物の総称に使われるノイド(-oid)が使われるように。

他にノイド(-oid)を同じように使っている言葉では、 アンドロイドandroid等があります。

androも人や男性、を意味するギリシャ語です。

カンナビノイド の種類

現在、Cannabinoid (カンナビノイド) は大きく分けて三つに分類されます。

カンナビノイドと呼ばれるものの分類

カンナビノイドの名前の由来は、HEMPやCannabisに含まれる化合物にその名前をつけたからです。

HEMP(ヘンプ)及びCannabis(カンナビス)の中にのみ存在している、phytocannabinoid
(植物性カンナビノイド)
の研究から始まりました。

THCやCBDが体内で働く機能の判明

受容体

NIHをはじめとするアメリカの国立の各研究機関はカンナビスの害を見つけようとしたものの、数十年答えに辿り着けませんでした。
研究が比較的自由に出来たイスラエルでも謎だった、カンナビノイドによる陶酔作用の働く体内機能。

1980年代に入り、初めてのカンナビノイド受容体が発見されます。

カンナビノイド受容体の発見。

  • 植物性カンナビノイド を研究していく中で、
  • カンナビノイド がどうやって体の中で使われるのかを研究しているうち、
  • まず、その植物性カンナビノイド体が受け止める仕組みを持っていることが判明した。

そのため、人体の中にある受容体の名前をカンナビノイド受容体としました。
のちに、CB1受容体( Cannabinoid receptor type 1 )という名に変更されます。

受容体とは、広義では外界や体内から伝達物質や、何らかの刺激を受け取る器官のことで、レセプター(receptor)とも呼ばれます。

内因性カンナビノイド①アナンダミド

アナンダミドおじさん

通常受容体というのは、体内にある伝達物質を受けるために存在しているものです。

体にカンナビノイド受容体があるのならば、受容体に結合する伝達物質が体内に元々存在するはず。そう考えられました。

カンナビノイド受容体は体のいたるところに存在し、伝達物質の発見が求められたのです。

しばらくしてTHCに似た伝達物質が見つかります。

Raphael Mechoulam博士のチームである、William Anthony Devane (ウィリアム・ディヴェィン アメリカの分子薬理学者研究員)とLumír Ondřej Hanuš(ルミール・ハヌシュ研究員 / 現博士)によって内因性カンナビノイドが体内に発現することを探し当てました。

この内因性カンナビノイドの名前は学術的に、N - アラキドノイルエタノールアミドと言います。

この頃ウィリアム・ディヴェィン研究員がハマっていたサンスクリット語で至福を意味する アナンダと、アラキドノイルエタノールアミドからとって名前をつけました。

それがアナンダミドです。

アナンダミドによって陶酔感や、空間時間感覚の混乱、視覚・聴覚の鋭敏化などを生じることはない。
と考えられていて、例えば神経が興奮しすぎたりするのを抑制する等の役割を持つことがわかってきています。

他にもセロトニンドーパミン、さらにはグルタミン酸受容体などと同程度の発現レベル。
神経伝達物質の放出調整を司っていることなども解明されてきているものの、謎はまだ多いアナンダミド。

その後、さらに別の内因性カンナビノイドが発見されます。

  • *セロトニン...セロトニンとは、脳内で働く神経伝達物質の一つ。
    感情気分のコントロール、精神安定に深く関わり、さらに、消化や排便、体温の調節に関わり、その不足は、睡眠不足、メンタルヘルスに不調をきたすと言われています。
  • *ドーパミン...ドーパミンはアドレナリンなどの前駆体で、CBDにおけるCBGのようなもので、 運動調節、ホルモン調節、快楽の感情、意欲などに関わってくる神経伝達物質。

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内因性カンナビノイド② 2-AG

Raphael Mechoulam博士率いる研究メンバーは、さらにその研究を深めていく中でアナンダミドの発現率が非常に低いことがわかりました。

1993年9月にNatureにて、Munro S, Thomas博士らによりCB2受容体という、もう一つのカンナビノイド受容体がクローニング(クローンを作成すること)されました。

CB1受容体が、嗅球(きゅうきゅう、嗅覚情報処理器官、前脳に位置)、記憶を司る海馬(かいば、空間学習や記憶に関わる器官)、扁桃体(へんとうたい、神経心理、感情の器官)など、脳に関わる場所に多く存在。

脳と中枢神経に最も多く存在する受容体とされています。

これに対しCB2受容体は脾臓や扁桃腺にリンパ節など、免疫系の組織や細胞に多く発現するものとして存在することが現在までに確認されております。

アナンダミドは出現率も低く、CB1受容体の親和性があるものの完全な結合性ではないとされます。
また、CB2受容体にはアナンダミドとの親和性が低いということがすぐにわかりました。

その後に2-アラキドノイルグリセノール、通称2-AGが発見されます。

内因性カンナビノイドの2-AGの発見分離に成功したことは、1995年に日本で行われた国際神経化学会で発表されます。
しかも帝京大学の杉浦隆之先生 と同時に、Raphael Mechoulam博士率いるイスラエルワインツマン研究所のグループによって、同日に発表されました。

2-AGアナンダミドとは違い、CB1受容体と、CB2受容体双方に親和性が高く、メインはCB2受容体に働きかけをします。

2-AGの働きとしては、神経の昂りを抑えることが判明。
また現在は脂質代謝との関連性や肥満などの生活習慣病との関連性への働きかけがあることは明らかになっており、今尚多くの研究が盛んです。
例えば、ラットの実験において、モルヒネ退薬症候群を2-AG脳室内注射により抑制されることが判明されています。

エンドカンナビノイド系とはどういう役割を果たすものなのか

2-AGとアナンダミド

エンドカンナビノイド系は、下記各カンナビノイドとその受容体を中心にした恒常性を保つための役割を司るネットワーク網になります。

  • 内因性カンナビノイド2-AGとアナンダミド
  • 内因性カンナビノイド と カンナビノイド 受容体の結合性
  • カンナビノイド受容体

また心身の健康を保つために、24時間365日働いてくれている複雑なネットワークを管理するスーパーサーバーであり、ボディ メンタル パーソナルトレーナー兼マネージャでもあります。

つまり上記に挙げた、アナンダミド2-AGといった内因性カンナビノイドこれらを、CB1受容体 と、CB2受容体 に届ける役割を果たしてくれるのが、エンドカンナビノイド系になります。

その後、エンドカンナビノイド系 は、受容体に届いたカンナビノイドを、外部から受け取るストレスからのダメージを緩和するためなどに、活性化させます。

カンナビノイドが活性化すると、例えば、

  • 過労やきつい運動による疲労の緩和
  • ウィルスが入ってきた時の免疫機能補助
  • 免疫機能の過剰を通常に戻す働き
  • 記憶を忘れる働き

などをしてくれます。

他にも心のストレス等も同様で、イライラしたり落ち込んだりしている状態は体調に不調をきたす経験は皆様あると思いますが、それをフラットに戻すために動いてくれます。

反対に、快感や活力もいきすぎた状態をフラットにもしてくれます。

これを、ホメオスタシス(Homeostasis)の維持と言います。

ホメオスタシスとは、直訳すると恒常性。この場合には、心身のバランスが通常の状態であること を指します。因みにこれもギリシャ語が語源

ホメオスタシスエンドカンナビノイド系が活性化状態になれば老化も防げるといった役割などがあります。

内因性カンナビノイドは、食事や運動に睡眠、生活など幅広い活動が要因になって体内で作られます。

エンドカンナビノイド系 が正常な活性化状態になるのには

  • 内因性カンナビノイドが十分に産生されていること
  • 心身にストレスを与えすぎないこと

が最重要。

つまり、心身ともに健康であり続けるようネットワークサーバーたるエンドカンナビノイド系がフル稼働してバランスを保ってくれことになります。

しかし過度なストレスが加わると、サーバーたるエンドカンナビノイド系に負荷がかかってショートしてしまうイメージ。

ショートしてしまうと、心身ともに不調になってしまうのです。

そこで一貫して訴えている提案があります。

植物性カンナビノイド CBDを摂り入れる

CBD Chemical Formula

内因性カンナビノイドは、あらゆる条件下で欠乏してしまいがちです。

例えば忘年会の時期や年末多用な時期は睡眠が不足。過度にアルコールを飲み、食事のバランスまで悪くなります。

そこで、CBDを中心とした植物性カンナビノイドを摂り入れましょう。

植物性カンナビノイドにあって、CBD自体は実を言うと、受容体との結合性は高くありません。

しかし、カンナビノイド受容体以外にも様々な働きをするのです。

例えば、CBDはアナンダミドの不活性化を阻害することがわかっています。

アナンダミドは分解酵素FAAHなどによって、分解し不活性化します。

CBDはCBNやTHCよりも強力にFAAHの働きを阻害。結果的にアナンダミドの量が増加します。

ECSを一言で言えば、エンドカンナビノイドと分解酵素、そして受容体によって構成されているものです。

また反対に、ECSがCBDにも働きかけをします。例えば、CBDはセロトニン5HT1A受容体に直接結合することがわかっています。

加えて植物性カンナビノイドは、内因性カンナビノイドよりも体内では分解しにくいというメリットがあります。

体内に長く止まってくれるので、日々少しずつでも体内に摂り入れることの結果は、、、もうお分かりですね?

今日まで、いろいろなメリットを享受したあなたなら分かるはずです。

仮に、これまでCBDなどのメリットがわからなかった方。

今日こんにちでは日本国内でも、高品質の商品は手に入ります。

CB1受容体や、CB2受容体への働きかけを強化する、植物性化学物質のフラボノイドやテルペンが一緒に摂れる製品を選んでください。

例えば上記でも紹介しているテルペンのベータ・カリオフィレンは、CB2受容体に直接作用してくれます。

また、アントラージュ効果により、様々なカンナビノイドとカンナビノイド受容体の結合性が高まることも同時に明らかになっています。

それぞれの作用+相互作用によりエンドカンナビノイド系がより活動的になるからです。

アントラージュ効果を感じたいならまず、フルスペクトラム CBDの製品をお試しください。

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ECS まとめ

元 心臓血管外科医のDavid B. Allen 博士はこう言いました。

「ECSは、医学的に最も重要な発見。」

( ECS is the single most important scientific medical discovery )

「この新しい科学分野は医学を永遠に変え、Cannabisが多くの病気のプロセスのゴールドスタンダードであることを証明します。」

(This new field of science will change medicine forever and prove cannabis the gold standard for many disease processes. )

「ECSは事実上すべての生理学のマスター制御システムであることに気付くようになりました。 」

(we are coming to realize that the ECS is a master control system of virtually all physiology. )

ECS エンド カンナビノイド システム世紀の大発見であり、医学的に最も研究するべきもので、人類の未来を変えるもの。

なのかもしれません。

これをしっかり理解することで、私たちの体と心を大切にすることが出来ます。

今やCBDが世界中の至る所で研究されています。2019年の年末にこの記事を書いて以降2020年も、数千億円というお金が投じられて各国の最高教育機関が研究。さらには製薬会社がカンナビノイドを作成したり、研究したりしています。
2020年に入ってからは勢いが止まりません。
このコロナ禍にあって、カンナビノイドの研究に関する論文が1日2本以上のペースで上がっています。

今より来年、再来年にはもっと深く解明されていくことでしょう。

この記事を動画でまとめたものを最後にご紹介。

超わかりやすい、エンドカンナビノイドシステムの動画解説2選

びっくりするほどわかりやすいendocannabinoid system / エンドカンナビノイド系の解説動画を貼り付けておきます。

エンドカンナビノイドシステムとは?などで動画検索した方が早い場合もございます。

誰かに理解していただきたいと思う際には、比喩表現もお勧め。

例えば、ストライカーもいずれは点が取れなくなり引退します。エンドカンナビノイドは年を重ねるほど減っていくことがわかっています。

それを植物性カンナビノイドを摂取することで補うことは、世界中で自明の理になりつつあるのです。

いつまでも体の恒常性を維持するためのエネルギーたるエンドカンナビノイドが常にドバドバ出現するわけではありません。

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