THCVのメリット一覧

成分について

THCVとは? テトラヒドロカンナビバリンを解説

2022年6月9日

CBDに始まった日本でのフィトカンナビノイド(植物性カンナビノイド)によるサプリメント活用は、2021年末に半合成カンナビノイドを利用するブームが起きたことで幅広い種類の活用が注目されています。

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今回注目したいのは、THCV(テトラヒドロカンナビバリン、またはTHCバリン)というカンナビノイド。

フルスペクトラムCBD製品によっては0.1-1%程度の濃度が出る場合もありますが、いわゆるレアカンナビノイドの一種です。

日本でも2022年6月現在、取り扱いが可能。

Δ9-THCと同様の効果を誘発することが示唆されていて、そのポイントは双方共にCB2受容体のアゴニストであるということ。

CB2受容体は炎症や免疫系の細胞を中心に発現するので、陶酔作用には直接関係しません。

では脳や中枢神経系に多く発現するCB1受容体に対して、THCVはどのような働きをするのか?

そして、THCVには陶酔作用があるのでしょうか?

THCVはどんなカンナビノイド?陶酔作用は?

Highになる?

現在北米から輸入されるTHCVや現地で販売されているTHCVは、Δ9-THCVとΔ8-THCVの2種類。

通常THCVと表現されるのは、Δ9-THCVのことを指します。

THCVは結論から言えば、通常量で陶酔作用を引き起こさない(Highにはならない)と考えられます。

Δ9-THCと同様にTHCVはCB1受容体に結合しますが、THCVは(役割を果たさない / 情報を伝達しない)アンタゴニストだと結論づけられています(Δ9-THCはアゴニスト)。

ところが、CB1受容体へのアンタゴニストであるはずのTHCV。

高容量で摂取すると、CB1受容体への部分作動薬(パーシャルアゴニスト)になることが示されています。

大昔、THCの1/4程度の向精神作用がと書かれたことがあったようですが現在では否定。

また、カンナビノイドの働きは他のカンナビノイドとのアントラージュ効果によって変化することが知られています。

例えばCBGだけでは集中力の高まりや眠くならない報告がされており、CBN単体では眠気が起きない人も多くアイディアが思い浮かぶと言った報告が各地より寄せられていました。

私自身もまさにこれ。CBGは眠くならず作業にフォーカスしたい時に重宝し、CBN単体あるいはCBNとテルペンでは眠気が起きることは少ないです。

ところがこの二つを1:1で掛け合わせて摂取してみると、驚くべきことに抗えない鎮静作用を感じました。

私は、高い集中力と数多のアイディア創出を希望して眠気を避けたいとの思いで摂取したので思惑はハズレ。

そいうったこともあるので、他のカンナビノイドとの相性でそれぞれのカンナビノイドの薬効が高まったりすることは十分有り得るでしょう。

さて、海外ではすでにTHCV入りの商品が販売されています。

実際にはどのような感想を持たれているのか、いくつかのレビューをピックアップしてみました。

海外で販売されているTHCV含有リキッドのレビューについて

THCVが含有されているプロダクトはエディブルやVapeにオイルなど、沢山の展開がされていました。

今回は、THCVのみが含まれたグミ。

そして、他のカンナビノイドと共に摂取するタイプのVapeリキッドのレビューから紹介します。

THCVグミのレビュー

★★★★★
たくさんの集中力と活力を朝に与えてくれます!

★★★★★
すごく良い商品(中略)45分後に、素晴らしい集中力を与えてくれます。

いずれも、集中力について言及しています。

70件を超える当該商品のレビュー、集中力に言及しているコメントはコメント全体の20%。

眠くならない、との言及も少なくありません。

これは、CBG利用者の声に似ています。

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THCVリキッド(CBD,CBCなども含まれる)のレビュー

★★★★★
とても美味しくてまろやかなHIGHを感じられます。

★★★★★
精神的なHIGHですが、体に重みも感じられます。

★★★★★
私に全く渇望を与えず、食欲を減らしました。とてもなめらかで美味しい。バランスが取れています。

THCVのリキッドは英語で、Smoothやmellowといった表現がよくみられます。

滑らかな感じ,まろやかなハイ。といったことや、食欲についての言及も多い。

THCという名を冠することで不安に思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、レビューをみても強いHIGHになることはなさそうです。

まとめてみましょう。

  • メロウ、まろやかなハイ
  • 集中力が高まる
  • 食欲がおさまる
  • 眠くなりにくい

様々なカンナビノイド製品や高いHIGHが得られるCannabisが売られている北米で、人気が高く★★★★★の評価ばかりなのは驚きです。

ここからは、研究されている薬効についてみていきましょう。

難病への期待も大きい模様です。

パーキンソン病の薬による副作用を改善する?

パーキンソン病の治療法には、ドーパミン不足を補うためのL-ドーパという薬剤を摂取します。

ですが、時間が経過して副作用があることが判明してきました。

はじめは効いていても数年後あるいは10年程度経過すると、副作用が出始めます。

手足や体が勝手にくねくねと動いてしまう、不随意運動(本人の意思とは無関係に身体に異常な運動(動き)をすること)が起きるのです。

しかも、若年性ほど副作用は起きやすい。

これを、L-ドーパ誘発性ジスキネジアといいパーキンソン病治療の大きな課題になっています。

2020年、スペインで行われたTHCVを使ったマウスのテスト結果が発表されました。

L-ドーパを2週間与え続けたマウスとL-ドーパとTHCVを2週間投与したマウスとで比べました。

後者は運動障害の発生を遅らせ、原因物質となるタンパク質2種のレベルを低下させました。

L-ドーパ誘発性ジスキネジアは世界的に大きな問題になっているため、臨床試験(ヒトの患者でテスト)が望まれます。

日本人の多くが悩む病気についても、幅広く研究がされていました。

パーキンソン病とは?
動作緩慢、こわばり、振え、筋強剛(筋固縮)、姿勢保持障害(転びやすくなる症状のこと)などの症状を示す神経難病で、0.1%くらいの確率(1,000人に1-1.5人程度)で罹患します。
ドーパミンの不足にあるとされ、脳内のドーパミンを補う薬であるL-ドーパを服用することで、これらの症状は改善。
身体をスムーズに動かすことができるようになります。ところが服用が10年を超えると、L-ドーパ誘発性ジスキネジアと呼ばれる運動障害が発生。
L-ドーパの服用は難しくなることで、パーキンソン病治療の弊害になっています。

肥満や糖尿病に効果がある?

脂肪

日本でも、肥満や糖尿病は多くの人を悩ませています。

THCVの肥満と糖尿病の管理のための潜在的な治療効果については、臨床試験(二重検盲試験)まで行われています。

うつ病を誘発させる副作用のために販売が中止された抗肥満薬でCB1受容体のインバースアゴニストの※リモナバンが、報酬系の反応を減少させる一方で(嫌悪感が起きるような状態を自然に)回避する反応が増加することを示しました(Horderら、2010)

THCVはリモナバンとは違い、低用量ではCB1受容体のアンタゴニストです。

そのため神経報酬系に異なる調節をもたらす可能性があることで肥満に対し、効果があるのでは無いかと考えられました。

前臨床試験ではマウスのテスト段階ですでに食欲抑制効果を見せていたために、ヒトでの試験も。

二重検盲試験が行われた結果、肥満の治療活性が見られること。

また、カンナビノイド受容体への働きかけとは別の薬理効果も見られています。

別のヒトを使ったテストでは、糖尿病患者の血中に含まれるブドウ糖の濃度を下げる効果が確認されました。

いずれものテストで、2型糖尿病患者の血糖コントロールにおける治療薬の新たな可能性があると締めくくっています。

ダイエットウィードと呼ばれる由縁です。

CBDが有名になったあの病気にも。

癲癇てんかんへの治療効果も

癲癇の治療において問題が起きるのは、抗てんかん薬の効果が出にくい人が非常に多いこと。

また、抗てんかん薬の副作用が大きいことに問題がありました。

今や、てんかん治療にカンナビノイドを使うのは世界の常識です。

特にCBDを使った治療は、処方箋としても扱える国や地域があり臨床試験も沢山行われています。

THCVもCBGなどと同様に前臨床試験や、臨床試験をするべき段階です。

精神疾患についても、研究が進んでいます。

抗精神病薬としての可能性

統合失調症は、80万人ほどが罹患していると言われる脳の病です。

幻聴や妄想などにより、社会生活が困難になってしまうこともあるので早めの治療を進められます。

症状を放っておいて悪化すると、食事も喉を通らなくなり長い入院生活を余儀なくされることもある大変な精神疾患のひとつ。

この病気にはしばしば、セロトニン5-HT1A受容体作動薬が使われます。

THCVもセロトニン受容体の活性化が見込まれて、動物でのテストが行われました。

その結果、5-HT1A受容体を介して5-HT3A受容体を活性化することが判明。

統合失調症のいくつかの症状を改善する可能性が考えられる、と締めくくられています。

驚くべきは、タバコの害からあなたを守ってくれるかもしれない次の研究です。

禁煙にはTHCV?

ノースモーク

ニコチン依存からの脱却が出来れば、節煙や禁煙に成功することはよく知られています。

2019年に行われたΔ8-THCVとTHCVを使ったマウスに行われたテストでは、ニコチン探索行動への再発を減らしました。

さらに、ニコチン離脱症状を有意に弱めたとされます。

その他期待される薬効の数々

カールトン博士

出典

THCVはレーガン政権時に薬物政策を率いたことでも有名な、Carlton E.Turner博士が1973年に発見。

Cannabisの研究を最先端でいってたのに、薬物政策に関わるとんでもない人。

この博士はCannabisに圧倒的に詳しいため、医療大麻反対の政治家から今も重宝されるのです。

それから長い期間、Δ9-THCと相同体であるTHCVは他のレアカンナビノイドよりも比較的多くの研究論文が発表されています。

神経性疾患に役立つかどうかの研究は、本田研究所様の日本人の博士や大塚製薬様の名も。

経口摂取や腹腔内経路での摂取にどう違いがあるか?などを深く調べ、前向きな結果とより深い研究が必要であることを示しています。

他にもTHCによるHIGHや心拍数の抑制については、ヒトでのテスト結果が。

さらに、マウスモデルでCB2受容体活性化による抗炎症作用について証明されていたりもします。

THCVに将来的な不安はある?

THCV Chemical Formula

Δ9-THCに名前も化学式もそっくりなTHCV。

現在国際的にTHCVを取り締まる法律は見当たりません。

また、通常HIGHになるためには使われないので、先々そのようになる確率も低いと考えます。

*残念ながら、2023年9月にTHCVは指定薬物となってしまいました。

HHC
HHCを指定薬物に指定した省令が公布され2022年3月17日より施行

大人気のカンナビノイドHHC(ヘキサヒドロカンナビノール)。 2022年3月7日(月曜日)、晴天の霹靂のようにHHCが指定薬物になりました。 HEMPの種と茎から抽出されたCBDを合成したもので、これ ...

薬効が様々ありますので、医師や薬剤師に製薬会社が取り扱う時代は来るかもしれません。

その時はCBDも同じ考えになるので、そちらも確率としては低いでしょう。

法的な不安は現在全くありません。

他にデメリットはあるのでしょうか?

デメリットは?

THCVを使ったテストにおいて、明確な副作用は確認されていません。

成人が13週間使い続けても、害はないと世界的な医療情報サイトでも締めくくられています。

ただし、研究はまだ道半ば。

沢山の薬効作用が研究されているので、副作用も含めてこれからより細かなところまで把握されていくことと思われます。

まとめ

THCV 化学式
カンナビノイドはしばしば二相性の特徴が見られます。

例えばCBDは少量では覚醒効果があり、量を増やすと鎮静効果があると考えられています。

THCVの場合には、少量からの利用で幅広い薬効が研究されていました。

  • パーキンソン病
  • 肥満・糖尿病
  • 癲癇てんかん
  • 統合失調症
  • 神経症の各病気
  • THCによるHIGHの抑制
  • 抗炎症作用
  • 節煙・禁煙

それぞれの薬効部分についてでも、細かな点では二相性が見られているようです。

また、高容量ではCB1受容体のアンタゴニストであるはずのTHCVがインバースアゴニストになるとの研究結果があります。

期待できる薬効が大きく異なるため、二相性が見られることは多いに考えられるでしょう。

高容量であれば、CBNのそれを上回るかも?

さらに、他のカンナビノイドやテルペンとの相乗効果はまだまだ研究の余地があります。

これまでの研究をなぞってみると、HIGHを抑制しつつTHCの薬効を高めたりしたことも。

アフリカ系の品種に多いとされるTHCV。

HEMPグロワーによると、Pharma Hempのフルスペクトラムはアフリカ系に見える(あるいは混ざっているように見える)そうです。

事実、Pharma Hempのフルスペクトラム製品におけるCOA(成分分析表)では過去に何度もTHCVが登場していました。

法的にも問題なく、前向きなレビューも多いためVapeManiaでは引き続きこのカンナビノイドに注目していきます。(初稿2022年6月、2023年9月にTHCVは指定薬物になりました。)

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