人類が初めて化学物質と位置付けたカンナビノイドをご存知でしょうか?
答えは、当店でも大人気のカンナビノイド:CBNです。
19世紀末、マサチューセッツでインド大麻を研究。
カンナビノイドとして、史上初めて同定(1つの物質であると決定すること)されたのがCBNでした。
VapeManiaでも人気のカンナビノイドCBNは、生のHEMPに存在していません。
採集して時間が経過してから(THCが)CBNに変換されることは、日本の先生方が初めて示しました。
CBNが生のHEMPに存在しないことの証明は、長くカンナビノイドの研究に携わっている正山征洋(しょうやま ゆきひろ)先生や山内辰郎先生、要職を歴任された故 西岡五夫(にしおかいつお)先生らです。
CBNは今、日本に最も必要なカンナビノイドです。
理由のひとつは、発見から現代までCBNの歴史を辿ることでもわかってきます。
ここにきて、日本だけではなくカナダの大手上場企業「Canopy Growth」が筆頭に睡眠の研究結果が登場。
CBDとCBNを含んだグミのテストというから、聞き捨てなりません。
秋には水溶性CBNについての言及や、CBDとCBNは掛け合わせるべきなのか?の答えともいうべき論文も出てきています。
CBN発見125年の歴史から見る、日本で暮らす人々が必要とするCBNの未来図とは?
ご案内します。
目次
発見の起源
Cannabinol(カンナビノール)あるいはCBNは、通称インド大麻(カンナビス)から19世紀に発見されたカンナビノイドです。
当時、大麻の研究は現代医学へと進化する過程で、期待をかけられている大きな存在でした。
世界の覇権を握っていたイギリスに、カンナビノイド発見の起源があります。
当時イギリスがインドにおいて、「インド大麻(Cannabis Indica)」が民間療法として使われていたことを研究していた後に、持ち帰ったからです。
さらに遡ること300年前頃、18世紀半ば。
イギリスはインドとの貿易を独占的に有する東インド会社を、インド各地の領有権を得るための手段として構築していました。
インドは一つの国としてまとまっておらず、数多くの王朝があった時代。
イギリス東インド会社は、貿易の独占権と領有権を得るためだけでなく、インフラを整えて経済も発展させます。
そのため地元民の支持も得て、イギリス東インド会社は成長。
19世紀半ば、東インド会社ではインド大麻の民間療法に注目するアイルランド生まれの天才学者が現れます。
多くが大麻を「嗜好用」にも、「民間療法」にも利用されていることを着目しました。
その人物こそ天才knight、ウィリアムオショネシー。
1843年にインド大麻または、ガンジャについてと言う論文を発表
インドはここから長く、大麻喫煙の研究拠点となりました。
初めての発見
イギリス東インド会社にて働いていたオショネシー博士は、欧州に医療大麻の文化を持ち込みます。
一説には、ヴィクトリア女王が生理痛の緩和にCannabisを使用していたとも。
イギリスでヴィクトリア女王といえば、今もなお文化や政治など広範に多大なる影響を与えています。
Cannabisは徐々に欧州全体・北米にも広がり、研究対象となっていきました。
1896年、イギリスの化学者がインドからアメリカに持ち込んだ大麻(当時はインド大麻と呼ばれた)からWood博士らがCBNを初めて抽出したのです。
彼らは詳しく調査を進め、この物質が大麻の作用に関与している可能性があることを示唆しました。
多くの誤解
しかしながら、CBNについての初期の理解はかなり限定的でした。
植物抽出の技術が追いついていなかったこと。
今では陶酔作用を得られるのはTHCであることは有名ですが、当時はまだ発見すらされていなかったこと。
様々な理由で、CBNの発見は多くの誤解と混乱を生み出す結果になります。
一部の研究者は、CBNが大麻の主な精神作用をもたらす成分であると考えました。
1933年ロバート・カーン(Robert Sidney Cahn)博士が、CBNが酩酊作用がないことを実証した純粋な化合物という結論を出しています。
この時点で、植物成分の抽出技術がまだ発展途上でした。
時代は世界中が戦禍に突入します。
1939年にドイツがポーランド侵攻を開始し、英独戦争をきっかけに第二次世界大戦へと突入します。
この戦争で連合国の2国になる直前のイギリスとアメリカは、化学の発展に対しては先んじて手を組んでいたようです。
アメリカ・イリノイ大学のアダムス博士と、イギリスのトッド博士が手を合わせて大麻の研究をし始めました。
決定的な変化が起きたとされるのは、このときです。
化学の進歩
CBNが初めて抽出された1896年から、しっかりとCBNが化学的に解明されるまでに要したのは約半世紀。44年の時間がかかりました。
あるいは、アダムス博士とトッド博士のおかげでカンナビノイドだけではなく化学そのものが急速に進んだとも言えます。
遡ること1922年。アダムス博士は、水素化と水素化分解の触媒(化学反応の速度を促進させる機能を持つ物質のこと)を生成。
二酸化白金とも呼ばれるこの触媒は、のちにその名もアダムス触媒と名付けられ100年経過した今でも水素化・水素化分解、脱水素化に酸化反応といまだに重要な触媒です。
その後もアダムス博士はケテンの形成や、ハンセン病治療薬の合成など多くの発見をします。
アダムス博士は自身の功績もさることながら、多くの学生を学士や博士に育て上げて化学を発展させたことでも著名です。
かたや1907年生まれのトッド博士は、21歳の時にグラスゴー大学で学士号を取得・卒業。24歳のときには博士号を取ります。
1933年26歳の時には、名門オックスフォード大の構成カレッジであるオリエル大で博士号を再取得。
生化学の研究で頭角を顕し、ロンドン大学で生化学のリーダーに任命。
海を渡りカリフォルニア工科大で半年のキャリアを経て、1938年にマンチェスター大学化学研究所の所長に。
マンチェスター大学では、DNA および RNAの核酸(生命維持に必要な高分子物質、DNAとRNAに存在する)のヌクレオシドの研究を開始。
ヌクレシオドおよびヌクレオチドの研究はのちに、ノーベル化学賞を受賞。
化学に莫大な利益をもたらせた超偉大な2人:アダムス博士とトッド博士がコンビを組み、カンナビノイドの歴史における重要な発表を次々と行います。
その一つ、1940年に発表されたCBN構造式の決定です。
同年、アダムス博士はさらにCBDを分離して特定しています。
2人は化学を進歩させ、カンナビノイドの不思議に迫っていく重要な局面でした。
真実の発覚
Raphael Mechoulam博士(1930〜2023)
1940年のCBD分離と、CBNの構造式が決定されたこと。
改めて、CBNが大麻の精神作用を引き起こす主要な成分ではない。と考えられ始めます。
2人の化学者はその後もカンナビノイド以外の様々な研究と教育に勤しむことになりますが、ときは第二次世界大戦戦真っ只中。
Cannabisはドラッグの扱いをされていた上に治療薬として期待されていなかったこともあり、研究は脇に追いやられていきます。
戦後も積極的にCBNをはじめとしたカンナビノイドが研究された記録は少なく、1960年代になるまでこう着状態でした。
1964年、ラファエル・ミシューラム(Raphael Mechoulam)博士とガオニ博士が別の化合物であるTHC(テトラヒドロカンナビノール)を発見。
THCが陶酔作用をもたらせている事が判明、CBNが陶酔作用をもたらしていたとは考えられなくなりました。
THCとは?テトラヒドロカンナビノールを解説
CBDと同じように大麻草から抽出される量の多いカンナビノイド、THC。 嗜好品としても世界で2億人が使用するCannabisの主要成分であり、医療でも使われていることが多いものの日本では2022年9月 ...
CBNの本質
1970年になると、CBNの生成されるタイミングが判明。
日本のカンナビノイド権威である正山 征洋先生を始め、故山内 辰郎先生・西岡 五夫先生らによってCBNはTHCが酸化すると生成される二次成分であることがわかりました。
生の大麻にはCBN(およびCBNa)は存在しないことを示したのです。
つまり、大麻が長期間放置されたり高温にさらされたりしたときに、THCが自然にCBN(あるいはTHCaがCBNa)に変わることを意味します。
1975年には、THCとCBNをマウスやウサギに対して使ったテストが行われました。
THCが分解生成された際に発生するCBNは、THCと薬効にどの程度差があるのかを示しました。
強硬症(カタレプシー、自発的な体の動きが低下する症状のこと)や緊張、鎮痛・睡眠時間への影響など一部の薬効がTHCを模倣したことを示しています。
加えて、THCとCBNを同時に投与することにより効果の増強がみられたり、興奮作用を妨げる結果も見られました。
ここで初めて、CBNの本質や効果に迫ったのではないかと考えられます。
1977年にはCBNが体内で何に分解されるのかを追求、1978年には遅延型皮膚反応(DTH)に対して有効性があるのかがΔ8-THCと共に調査されました。
その後もCBNの本質を追っていくテストはいくつか確認されますが、この時代はまだ、数えられる程度であったことは否めません。
それにはTHCとCBNを比較している関係で、THCの研究が増え出したと考えられます。
現代の研究
現代のCBN研究に至るまで、1980年代から10年単位で抜粋していきます。
CBN製品を開発しているVapeManiaとしても、見過ごせない研究結果がいくつもありました。
また、2023年末はVapeMania自らも調査を行うことになります。
1980年代、合成カンナビノイドが台頭
1980年代以降はさらにCBN単体について、深く調査された記録はとても少ないです。
理由は、THCの研究及び処方薬になる合成カンナビノイド研究が加速したためだと考えられます。
定期的に投与することで、CBNが顕著に眼圧の低下を引き起こした。との結果です。
そのような中で、1987年にはCBNを使ってついにヒトに対してのテストが行われました。
Cannabis利用者に対してのテストで、CBNの(体内での)反応機構解明のために重水素化したCBN(2H2-CBN)を使って静脈に投与したものです。
1982年にも重水素化したΔ1-THCで同じテストを行なっており、これらは当時カンナビノイド製剤作りを狙っていた製薬会社が動いていたのでは?と考えられます。
先に紹介した1970年代の研究で「CBNがTHCを模倣する」といった結果を受けて、より様々な生理活性が見られると判断されたTHCはこの年最も研究の競走がされた時期なのかもしれません。
Cannabisは世界中で麻薬戦争の標的(取締りのターゲット)にされていましたので、THCの薬効を模倣する沢山の合成カンナビノイドが登場。
1980年代には、欧米各国で処方薬までになりました。
CB受容体を標的にしたものを中心に、疼痛緩和や吐き気止めに期待されたものがいくつも作られてます。
1981年には、カナダ保健省とFDA(アメリカ食品医薬局)が合成カンナビノイドのナビロンを承認。
CB1 / CB2受容体のパーシャルアゴニストで、制吐薬および神経障害性疼痛の補助鎮痛薬として使われ始めました。
1985年にはアメリカ国立衛生研究所(NIH)の強力な庇護のもと、Δ9-THCの光学異性体【性質がほぼ同じで、不斉炭素原子(4種の異なる原子または原子団が結合している炭素原子)をもつ化合物で,一つの不斉炭素原子について,互いに重ね合わせることのできない二つの化合物同士のこと】であるマリノール(商品名ドロナビノールなど)が承認されました。
使用用途は主に、AIDS患者の食欲不振治療や難治性疾患治療の吐き気止め等です。
マリノールは光学異性体のため、Δ9-THCの解説で性質が同じものとして合わせて紹介されることがあります。
1980年代はTHCと合わせて(少しだけ)比較研究されてきたCBNですが、製薬会社のハートを射止めたのはTHCでした。
1988年には、セントルイス大学医学部がラットの生体内でCB1受容体を発見。
2年後、1990年にはCB1受容体がクローン化され、中枢神経系に働いてハイにさせているだろうと結論づけられるようになりました。
1990年代 エンドカンナビノイドシステムが解明され始める
化学の大発見、CB1受容体の存在がわかった1990年。
アメリカ連邦法は大きな物議を醸した法律「ソロモン・ローテンバーグ修正案」をブッシュ政権が発動。
別名、「ジョイント吸えば免許剥奪法」(Smoke a Joint, Lose License)と呼ばれました。
Cannabisを含めた薬物犯罪を犯した人は、罪の重さに関係なく自動車の運転免許を半年間剥奪される法律です。
運転中に持っていたら、とか運転中に使っていたかどうか、は関係なく免許剥奪。随分理不尽。
州ごとにこの法律を適用するかを選んでもらう特約(オプトアウト)権が行使されましたが、この法律を適用しない州と適用する州とでは上げ下げ15%の税金徴収率を変えると宣言されました。
当時賛同したのは19州。
31州は反対の意思を示し始めたことからも、この頃からアメリカでは少しずつ大麻利用や所持についての法律緩和を求める声が強くなってきていたとも見られます。
1992年には、やはりRaphael Mechoulam博士らがヘブライ大学の研究室でアナンダミド(N-アラキドノイルエタノールアミン)を単離します。
なぜ、THCを受容する受容体が人体に存在するのか?が、ついに明かされたのです。
CBNについては、1990年代から2000年にかけての研究数が多くはないものの、少し深い調査がされ始めました。
CBNが体内で分解された際の成分の働きはCB1受容体に強く働きかける結果がでたこと。
1999年には、CB2受容体のリガンドとして免疫系抑制についての働きの調査結果が発表されました。
2000年にはやはりTHCとの比較検査がなされ、(THCとの)構造が似ていることによるCBNシリーズ(CBNやCBNの類似体)の体内活性を比較したテスト。ここでは、CBNがTHCより結合性が低い理由について言及しています。
2000年代の研究 ALSとCYP
2005年には、神経系の病気で遺伝性もある難病ALSについてCBNでのin vivo(マウス)でのテストが行われました。
ALSを誘発する変異遺伝子を組み込んだマウスにCBNを投与することで、発症を遅らせることが出来る可能性を示しています。
同2005年、北陸大学の渡辺和人先生を筆頭として、CBNやTHC・CBDがCYP(シップ,薬物・異物分解酵素のこと)の働きを阻害することの報告をしました。
この研究に関しては、THCを中心としたカンナビノイドの細胞毒性を研究する中で判明したことをまとめています。(日本語の論文に飛びます)
実際にカンナビノイドは悪性細胞をアポトーシス(細胞の自然死)へと導く働きが確認されていて、特定の細胞へ毒性を示すのです。
たとえば、免疫応答の司令塔的役割を果たしているT細胞のアポトーシスへと導くことが確認されています。
T細胞の役割は100億のパターンがあるようです。
このT細胞が少ない・あるいは全くない場合には、免疫不全の病気になってしまいます。
また反対に、T細胞がコントロール出来ない状態で過剰に発生する場合などには、カンナビノイドが役に立つと考えられるのです。
T細胞が異常な発生をすると、今度は自己免疫疾患に陥ってしまいます。
このとき、カンナビノイドがT細胞に働きかけてアポトーシスに導く働きは期待が大きいのです。
炎症性疾患や自己免疫疾患、免疫系の悪性腫瘍に対しての治療法として時代を超えて検討され続けています。
2010年代、細胞毒性の新たな研究と誤解
2010年代は、いよいよCBDが市場に登場する年代。北米で非犯罪化と合法化が進み、Green Rushの言葉も2010年代後半から出てくることになります。
放っておかれたCBNにも徐々に光が当たり始めるのでした。
2012年にはイギリスのレンディング大学でマウスに対して、CBDとCBNを比較したテストにより摂食行動の違いを発表。CBNにも、食欲増加(俗称:マンチー)があると結論づけられました。
2014年の時点では、CBNをはじめとしたCBDやTHCが、CYP450(シップ)阻害が臨床的に重大な薬物相互作用のリスクが低いと示している。とはされていますが、各カンナビノイドの臨床データは不足していることにも言及しています。
2017年のSteep Hill社の発表は、CBNに対して大きく期待させました。
現在ではこの文献は否定され消されていますが、「2.5mg~5mgCBN摂取で、軽度の医薬品鎮静剤と同じレベルの鎮静が得られる。」といったものです。
またその黄金バランスは、CBD5:1CBNとされました。
その名残は数年続き、いくつものCBDブランドがこの比率でグミを作成。
後にその証明をすることが出来ず、CBNが「眠りのカンナビノイド」との呼称がひとり歩きするのです。
CBNはTHCから出来ていることも相まって、CBDが飽和状態になり始めた2019年頃からアメリカで少し流行し始めます。
そして、日本に上陸する2020年代改めてムーブが起きて、睡眠についての研究も改めて行われるのでした。
2020年代、日本上陸と睡眠の裏付け
かくして、日本の免許を与えられたごく一部の研究者のみが関心を持っていて且つ、扱うことの出来なかったCBNが日本に上陸してきます。
当初、前述した誤解を招いたCBN配合の比率でセレクトショップが取り扱っていた商品群。
弊社は取り扱いして暫くしていく内に、疑問を持つようになります。
お客様との対話を重視していたことで、「本当にCBDとCBNの比率が5:1が黄金比率なのか?」
仮説を立てて、アンケートをとることにしました。
結果は、お客様の多くがCBNの量を増やして欲しいとの回答。
後にそれが、感じやすさを求めていたことではなかったと知ります。
お客様は「自身が願う結果が出ること」(後述)を望んでいたのです。
色んな心身の不調に困っていて、CBNやCBDを信じて使い続けている人が沢山いてくださったので誤解に気がつけたのでした。
やがて、Steep Hill社は当該発表について裏付けが取れないとして不掲載に。
Steep Hill社はアメリカでは著名なディアンジェロ兄弟が創業者で信頼が高かったこともあり、2022年頃まで混乱と誤解を招きました。
直後、同じ年の2022年、水溶性のCBNが睡眠に相当の効果を示し、認容性が高い(副作用が比較的軽く、患者が耐えられる程度)ものと結論付けられる発表がされました。(Shaman Botanicals社の企業案件)
睡眠については翌年、CBN単体がいいのでは?と考えられる結果が示されました。
2023年に発表された人での調査結果は、CBN単独での睡眠障害改善の可能性を示しました。
- 7週間(約50日間)の長いスパンで、人に対して実施/li>
- a,プラセボ
- b,20mg CBN
- c,20mg CBN + 10mg CBD
- d,20mg CBN + 20mg CBD
- e,20mg CBN + 100mg CBD
結果、b,20mg CBNが最も睡眠について潜在的に意味のある効果を示しました。
覚醒回数と全体的な睡眠障害が大幅に減少したのです。
さらにb,20mg CBNのみ、日中の疲労には影響がありませんでした。
今回の調査も企業案件(カナダのCannabis大手上場企業:キャノピーグロース社)です。
睡眠以外では、上記2件と違って利益相反がない研究でも、イタリアからCBNがパーキンソン病の予防に可能性の報告があがってきました。
パーキンソン病は、活性酸素による(中脳の一部を占める神経核である)黒質が変性することで引き起こされると考えられています。
自然界には存在が確認されていないMPTP(メチルフェニルテトラヒドロピリジン)が脳内に入ると、自然酸化してMPP⁺(メチルフェニルピリジニウム)という神経毒に変化。
これが、黒質の細胞を死滅させてしまいます。
CBNは、MPP⁺の働きかけによる細胞への毒性を予防することが判明。
特にミトコンドリア障害に対する保護を示しています。
CBNはその発見以来、様々な可能性を秘めている研究が進んでいることがわかりました。
THCとCBDへの注目が高かったことは否定出来ません。
ところがここ最近、レアカンナビノイドが全く別の働きをする可能性が示唆されて研究が加速。
その可能性を追求するため、今後も科学者たちはCBNについての研究を深めていくことでしょう。
これからのCBNの発展や進化には、研究の分野においても大いに期待出来ます。
ここまでが、世界的なCBN発見から現代までの歴史の大まかな流れです。
そして、今後の動向はどうなることが予想されるのでしょうか?
CBNの日本での発展
この2年間でCBNは独自の発展を遂げました。
CBNやCBDのニーズは、日本人の現役世代に対してとてもマッチしていると今も考えています。
それでも日本では多くの方にとっては未だに、HEMPから出来ているCBNやCBDそのものを使うこと自体が大きな壁です。
少し前の市場調査では、CBDの利用者のうち40%がCannabisの経験があったとされるデータもあります。
そのため、必要な一部の世代には全く届いていない感覚が否めません。
CBNは、THCが分解生成されてから出来るレアカンナビノイド。
CBDとは違う特徴があります。
そのため、これまでCBDに興味がなかった方。
また、CBDの利用では期待に応えられなかった方などにも人気が出ています。
どのような使い方がされているのでしょうか?
CBNはメディカル利用が91.1%
2023年11月に、GREEN ZONE JAPANの理事で医者の正高佑志先生の協力を経てCBNの利用状況についてアンケートをとりました。
120名の回答中でレクリエーションのみの目的は8.9%しかおらず、上記の通り睡眠への期待が大きい人が半数を超えました。(複数回答あり)
CBNをリリースしてから4年目。
VapeManiaではCBNを大切に取り扱うために、今後も研究者と協力して深掘りしくことを約束します。
まとめ
振り返ってみると、マイナーカンナビノイドCBNも多くの研究がありました。
さらに他のカンナビノイド同様、2022年と2023年はCBNの研究論文が増えています。
まとめてみました。
- 1896年にCBN発見。しばらくは、CBN・カンナビノイドは研究が進まず
- 1940年第二次対戦中にCBNの構造式を解明したのは、化学の大権威アダムス博士とトッド卿2人のコンビでした
- 1970年代には日本の正山先生らが着目して、CBNがTHCと似てる本質に迫る論文を発表
- 1980年代終盤にCB1受容体が発見され、CBNではなくTHCの薬効に"より"注目
- 1990年代はエンドカンナビノイドシステムの解明が進み、CBNの代謝物である11-ヒドロキシカンナビノールはCB1 / CB2受容体により強力に結合すること等の作用機序が判明
- 2000年代はCBNについて、神経性疾患への期待と毒性の研究が日本でも進みます
- 2010年代には、CBNが眠りのカンナビノイドと呼ばれる様に
- 2020年台に入り、CBNが日本でプチブームに。いよいよ睡眠への裏付けが研究と調査で判明
これからも、CBNのさらなる研究と調査が進むことでしょう。
VapeManiaはより良いCBN商品を作ることを、お約束します。